詩的日記

電子パスポート申請方法、e旅券・デジタルPassport

2030年に実現するな、電子パスポート申請は。

いわゆる電子化モノで、一番最後まで残るのがパスポートの電子化

今時、紙の冊子を携帯して国境を越えて、出入国のハンコをページに押される仕組みは、流行らない。

「パスポートに押された入国スタンプの数が、人生の豊かさを示す」

なんて詩的?なことを言うビジネスマンもいたけど、

そんな海外スタンプラリーが通用したのも今や昔のストーリー。

電子パスポート申請方法

<電子化されたパスポートと、入国審査の手続き>

  • 彼女は、基本の個人情報と写真が記載されたトップページの印刷物を、e旅券の控えとして持参して、入国審査ブースへと歩き進む
  • 入国審査官は、彼女e旅券控えにあるバーコードをスキャンして個人情報を確認する
  • 彼女は、別紙になった電子ビザ控えも、入国審査官に提出すると、同様に入国審査官は、電子ビザ控えのバーコードをスキャンした
  • 入国審査官は、国の出入国システムに彼女の入国記録をインプットすると、彼女の入国を許可した

あなたは「そんな夢みたいな電子パスポートの世界が来るわけがない」って言うかもしれない。

でも世の中は少しずつ電子パスポートの方向へと進み始めている。

私は「電子パスポート」のことを話しているのであって、アメリカのESTAのような「電子登録」のことを言っているわけじゃない。

IC旅券(2006年開始)というパスポート内にICチップを埋め込む方式になったのも一端だし、

日本人の日本出入国で自動化ゲート(2009年開始)のような、指紋照合による簡素化手続きが行われたこともそう。

決定的な変化は、2020年にインドネシア国が「電子ビザ発給」に踏み切ったことではないかな。

アメリカのESTA、カナダのETAのような電子渡航認証ではなく、インドネシアの方は本格的な電子ビザだ。

それまではインドネシア大使館の窓口まで出向いて、パスポート原本や必要書類を現物で申請していたものが、

電子申請方法に変わり、ビザ発給まで電子化された。

インドネシア電子ビザの控えだけを持ち、

パスポートの査証欄にはビザシールやビザスタンプが押されることなく、インドネシア入国ができる。

e旅券・デジタルPassport手続き

観光や商用ビザだけではなく、就労ビザや留学ビザまでが、電子申請化されたことが重要だ。

こうした電子ビザ発給が続いていくと、紙のパスポートは意味を持たなくなる。

各国が電子パスポート化に足なみを揃えるには、多額のコストと、技術と、時間がかかるとは言え、

もう方向性はパスポートの電子化に舵が切られていくことだろう。

あれだ、航空券が紙のクーポン券から、eチケットに全面切替されていったことに追随する。

もっとも、パスポートとビザと出入国のデータが、1つに統合することは100年後の話であって、当面はその3つが分離独立する形式を取っていくだろう。

何故って、各国パスポートデータに、違う国がもつビザデータを上書きするのは、データ改竄の可能性がある。

偽造パスポート、偽造ビザのリスクが生じることになるから、ずっと先の技術の進歩を受けてそれは現実化するだろう。

脱はんこ活動、ペーパーレスが進んでいる現代、いつかは電子パスポート申請へと世の中が切り替わるけど、

その具体的な方法というか、展望は2030年前に見えてくるのではないかな。

電子パスポート、e旅券、デジタルPassport、名前は何でも良いけど、

とにかく電子化される出入国手続き・ビザの未来を追っていくよ。


<パスポートカバーはIC旅券化で取り外し不要に>

「パスポートカバーなんて付けてるのって日本人ぐらいでしょ。

他の国の人たちがパスポートカバーを使っているところなんて見たことないわ」

ずっと昔から、わたしは気になっていた。

ほら、空港の出入国審査場で「パスポートカバーを外してください」って書いてあるヤツ。

あんな親切な案内って日本だけだよね。

今のパスポートはバーコードがついていて、機械でデータ読み取りができる。

だからパスポートカバーなんて付けていたら、肝心のバーコードが読み取れなくてダメ。

そもそもパスポートの表紙ってちゃんと厚紙になっているから折れるわけじゃないし、

毎日持つものでもないので汚れることもないでしょ。

日本の出入国では毎回取らなくちゃいけないし、

なんでパスポートカバーをしているのか、ホントわたしにはよく分からなかった。

2006年の3月に日本のパスポートがIC旅券に切り替わった。

この時、初めてIC旅券の現物を手にしたケンが驚きの声を上げたていたのを覚えている。

「ね、旅子!大したものね、外務省さんも。

見て、これ!新しいパスポートは、表紙の裏がデータ面じゃなくなったよ。

これならここにパスポートケースつけてもデータ面が読み取れる。

日本の出入国でわざわざパスポートケースを取り外さなくてもいいんだよ」

確かにIC旅券はその通り。

パスポートカバーのかかる表紙の裏はただの紙で、

データ面は次のページから始まっているので、パスポートカバーはそのままでも良い。

「すごいね、ケン。これってパスポートの仕事に携わる人たちが不便さを感じていて、

改良したいっていう声が集まって、実行に繋がったのかな。

毎日毎日パスポートのカバーを外せ、とか言うのも面倒だしね。

お役所とか官僚とか言われている人たちのそんな工夫、普通は誰も気にしなくても、

わたしたち旅行業界人ぐらいは気付いてあげても良いのかも」

「そうだね、小さくても工夫は立派」

物を大事にする日本人の文化かしら。

ひょっとしてこのIC旅券スタイルが世界の主流になって他国もマネをし、

他国の人たちもパスポートカバーをつける日がいつか来るのかもしれない。

・・・って一瞬感じたけど、やっぱりそんなのあり得ないよね。

ご丁寧なパスポートカバーなんて日本人だけの発想でしょ?!

海外とか国境という概念が日本よりは明らかに薄い人たちにとって、パスポートは日常だ。

日常だから、裸でパスポートを持つのだろう。

他国からするとヘンだな、と思うパスポートカバーだけど、それはそれで面白いとわたしは思ったよ。


パスポートカバー
2010/10/30 23:32:00

パスポートカバーは、航空会社のマイレージエリート会員を示す大事なステータス。この意識を世界に浸透させるのに、随分と時間がかかったが、もう今は浸透させ切った感じがある。それまでパスポートカバーなんて、キレイ好きの人だけが使うムダ・ムラ・ムイミなものだったが、他のものが軒並みIC化されてゆく一方、パスポートだけは一生残るIDと、先見の明で見極めた航空会社が、パスポートカバーを重要視して、エリート会員の証として、パスポートカバーに着目したのは数年前のこと。それまで航空会社がマイレージのエリート会員として発行していたマイレージカード。ゴールドやシルバー色にキラキラしているエリートメンバーカードは、他のものが全てICチップに収められ、携帯電話というかモバイルツールのICに埋め込まれ、形を失くしてゆくことに漏れず、一気にその存在感を市場から無視されるようになっていった。電子マネーが、クレジットカードが、保険証が、各店のポイントカードが、すごい勢いでIC化され、携帯電話というか、電話機能付きのモバイルツールに統合されていく。だから人はもう海外旅行に出るとき、持っているのはモバイルツールと、パスポートだけ。パスポートに関しては国として発行した重要IDだから、IC化されることは永遠にない。そこで、とある航空会社はパスポートというか、パスポートカバーに目を付けた。パスポートカバーに着せるカバーを、ゴールドやプラチナにキラキラするパスポートカバーを!それをエリート会員に配布し、エリート会員たちはグレードの高さを示すパスポートカバーを後生大事にパスポートに着せて、優越感を感じながらパスポートカバーでチェックインする。日陰役から、一気に日向役に変わったのがパスポートカバー。航空会社のマイレージ上級会員を示すのは、VIPバゲージタクではなく、パスポートカバーへ移行していったのですよ。

パスポート写真3.jpg

「ケン、この前会った客から意外な話を聞いた。

長年この世界にいるわたしでも、まるで始めてのケースでね、

君の耳に入れておいた方がいいと思って」

「それは大歓迎だね、フレディ!聞かせておくれよ」

「日本企業の人事担当者なんだけどね、

従業員が久しぶりのアメリカ出張から帰ってきて相談を受けたみたいなんだ。

アメリカ入国時にパスポート番号がひっかかって、

別室に連れて行って尋問されたらしい」

「ん?パスポート番号が?」

「そうなんだ。まるで信じられないお話だけど、

その従業員のパスポート情報が盗まれて同じパスポート番号で

以前に香港から不正入国したヤツがいたと聞かされたそうなんだ」

「へぇ。そんな話は僕も初耳だな」

「そうだろう?パスポートを紛失して、

そのパスポート番号で偽造パスポートが作られて、

それで不法入国されたのなら分かる。

そうじゃなくて、今自分が持っているパスポートはそのままなのに、

パスポートデータだけが盗まれて悪用されたなんて、

どうやらすごい手口のようじゃないか」

「フレディ、それは数十万人に一人のケースかもしれないけど、

一生そのデータがつきまとうってことじゃないか。かわいそうっていうか、不幸だな。

パスポートを更新して次の番号を入手するしかないにしても、

きっと毎回アメリカに入国するときに質問されてしまうのだろう?」

「多分そうなるよ、ケン。移民局や入国審査のデータは精密なものだからね。

こんなケースは二度とないかもしれない。本当にいい迷惑なケースだよ」

「僕のところでは同姓同名の犯罪者がいる、っていう事例があった。

これも不幸だよね、全然関係ないのに、毎回疑いの目で見られる」

「あぁ。どんなにシステムを作り、万全を期したつもりでも例外中の例外、

稀なケースというのはいくらでもある。

それは麦をすくおうとして手のひらから漏れた一粒かもしれないけど、

彼らに対しての救済措置というのも、考えてあげないといけないね」

これはフレドリック・マックスウェル弁護士が、

グッド・フレンドのケンに語ったグチのような、でも結構マジメなお話。

信じられないものを目にした。

TEから始まる番号のパスポートなのに、なんと海外発行。

TZじゃないのに、海外発行のパスポートもあったんだ。

そのパスポートに目をやると発行地にLONDONとある。

この前、tokoにTZ/MZのパスポート発行地のことを話したばかりなのに、

そのルールから飛び出しているものがあるなんて。

ロンドン発行のTEを見つけてからわたしは色々調べて見た。

するとどうやら例外はロンドンのTEだけだということが分かってきた。

他のエージェントの知りたいに聞くと知っている人もいれば、まったく知らない人もいる。

現在存在するその例外のパスポートなんてすごく希らしい。

まとめよう。

今は違うよ、でも2000年前後にロンドンの日本大使館で発行されたパスポートが

TEから始まる番号のものがあって、しかももうTEパスポートは失効しているものなのに、

2010年ぐらいまで有効なパスポートがある。

大半は機械読み取り式パスポートだからアメリカ入国も問題ないけど、

逐一見てゆかないと読み取り式かどうかは分からない。

TEで始まって有効なパスポートはロンドン発行なんだろうってことも

疑ってかからないといけないようなのだ。

――さぁ、このことをどうやってtokoに説明しよう。

別に悪びれることもないけど、先輩の見栄っていうか、やっぱり今知った、とは言えないもんね。

昔から知っていたような話にどうやってもってゆこうかな。




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