霧が多く、露っぽいからセクシーさが際立っているのか。
水が美を増進させている、早朝の霧ヶ峰高原の写真。

早朝4時からカメラを構えて、登場してくる朝日を待っている。
ビーナスの丘あたり、ニッコウキスゲ群生地の近く。

真夏だというのに気温は20℃、いつ分厚い霧に包まれるか分からない天候に気を揉ませて。
ほら生まれた、丸々としたオレンジとゴールドの輝き。

水と太陽に育てられた緑と空、冬に凍っては短い夏に生命を爆発させている。

今を全力で生きる美は、平坦に長く生きる生命よりは良いって。

早朝の霧が晴れると、その反動でコントラストが強くなる。
霧⇔晴れのスイッチ、躍動感が顕著。

自然のマークを白黒で切り取ってみたら、紋章の傑作に見えた。

霧ヶ峰高原~南の耳~北の耳~ゼブラ山~八島ヶ原湿原~沢渡~霧ヶ峰高原~車山山頂のルート。

日々の強風で傾いた木立に、なんだかハッと目を引かれた。

絵画のような色遣いが散見される霧ヶ峰高原、日中の写真もまた善し。

風の音を聞きながら、何も考えずに歩く時間は贅沢、霧ヶ峰高原の被写体の宝庫。

美しいものは数あれど、自然美の最高峰だと思っているよ、霧ヶ峰高原の写真。

霧ヶ峰から歩いて登ってみました、車山高原の山頂。
青色と緑色が豪勢に合わさった光景、このピュア感は他では滅多にない。

車山高原の足元には、いくつかのトレイルが巡らされている。
今朝方、僕はそこを歩いて霧ヶ峰から八島ヶ原湿原まで。

入道雲、車山高原の起伏に富んだ地形もさりながら、青空と緑色との対比が魅力。
PLフィルターを回しながら、色の混合に驚嘆してしまう僕。

7月中旬なら、高山植物でも目立つ黄色の花・ニッコウキスゲが咲いている車山高原。

今朝は深くて厚い霧に覆われていた車山高原、陽が昇るとクリアに。

諏訪湖方面にレンズを向けても深い緑色、360℃パノラマの高原風景。

高原の強い緑色の彩度を落としてみる。
上の写真のように、ほのかに見えるようでも、命の息吹を感じる。

はっ、と目を引く白色の丸、車山高原の頂き、気象レーダー観測所。

これほど美しい夏を撮れるとは、やはり長野県の夏山や高原は別格。
厳しい自然環境の中にしか、本物の美は存在しないというが、
冬の厳しい寒さ、雪深さがこの車山高原の夏の景色を生んでくれるのだろう。
信州の八島ヶ原湿原の写真

北海道・釧路まで行かなくともキレイな湿原があった。

霧ヶ峰や車山高原から歩いてすぐにある八島ヶ原湿原。

早朝の霧ヶ峰を写真に撮りつつ、八島ヶ原湿原まで足を伸ばしてみたら、
その大きなスケール、歩きやすい歩道、しっかりした鹿対策に驚いてしまった。

ぐるりと八島ヶ原湿原を一周して、爽やかな風を肺に入れてリフレッシュ。
水に恵まれて艶やかに育つ草木を見れば、心だってリフレッシュ。

この八島ヶ原湿原にはちょっとした思い出がある。

あれは、長崎→長野/岐阜→イタリアと続いたハネムーン旅行の1シーン。

ビーナスラインをドライブして、ふらりと立ち寄ったのがこの八島ヶ原湿原。

歩きたくなったが、時間がなくて、後ろ髪を引かれつつ離れたのを覚えている。
あれから数年、ついに八島ヶ原湿原を歩くことができたんだ。
最初の印象通り、いやそれ以上に美しい情景を見せてくれた八島ヶ原湿原に感謝。

2011年7月22日
夏の早朝、美の宝庫・霧ヶ峰高原、創り手がいるような、魅せ場だらけ。
色は修正していないのに、このように霧が峰高原は天然のカラフルに満ち溢れている。

早朝4時半の霧ヶ峰高原には、神話のように、現世離れした輝きがある。

霧ヶ峰高原にニッコウキスゲが咲き誇る季節、
前夜から車中泊で待ち構え、サンライズ前に活動スタート。

朝霧に包まれて幻想的な霧ヶ峰高原。
↑の黄色はニッコウキスゲを前ボケにして撮っています。

太陽が出てきたけど、厚い霧によって光は遮断。

真夏の暑さなんて、ここ霧ヶ峰高原には無関係とばかりに爽やかな気温+湿度。

今年は1週間ぐらい遅いのかな、ニッコウキスゲは7割咲きのご様子。

霧が晴れて写真が映えると思いきや、すぐにまた深い霧に包まれ、何も見えなくなってしまう。
一瞬、また一瞬のうちに変容していく魔物か。

準備を整えて、車山高原の足もと~~八島ヶ原湿原~霧ヶ峰高原~車山山頂と歩く。

平日の早朝だから、行きかう人もおらず、ひたすら鳥の声、風の音。

思い起こせば、アメリカの国立公園を歩いていた十代の頃は、荒々しい自然の姿ばかりを追っていた。

今は、水に恵まれ、草木が瑞々しく溢れる、そんな景色を求めている。

時代は移り、僕も変わり、体力は若干衰えたが、カメラやトレイルウォークの装備充実で今も健在の僕。

だから余裕に溢れながらの霧ヶ峰高原ウォーク。
先週から夏カゼをひいて体調が万全ではなかったから、トレイルランできなかったのが心残り

その分、一眼レフカメラを持って散歩するのも、また感動。

カメラを向けたくなる場面は数えきれなく、ホント、標高の高い夏山は被写体の宝庫だ。

太陽が昇ってきたら、突きぬけるようなブルーの空に変わった。

カメラのレンズにPLフィルターを合わせて、雲と空の色を調整。

創造に費やす時間はいつも楽しい。
10時間ぐらいかけて霧ヶ峰高原一帯をグルグル、400枚ぐらい写真を撮った。

そんな夏の冒険旅行in霧ヶ峰高原でした。
楽しく、創造的で、刺激の強いひと時となりまして、今日一日を存分に生きました。
2010年7月20日
信州ビーナスライン写真スポット、行き方・駐車場

諏訪湖ICで高速を降りて、ビーナスラインに車を走らせる
高原の風を意識してきたら蓼科・白樺湖に着いていたよ

早朝5時、蓼科山から白樺湖へ降り注がれる朝日は、とても劇的だった
金色に輝く白樺湖の水面、湖の輪郭線が、美しさを放っていた

日中の白樺湖は、ボートやカヤック、みんなが思い思いの時間を過ごしていた

湖脇に見える白樺の木と湖面が重なると、高原らしさ満開!

下界は猛暑日が続く梅雨明けだからかな、白樺湖はすごい人出

昔ながらの観光地はどこも廃れている印象があるが、白樺湖の人気は今も健在

信州ビーナスラインのスタートは、蓼科・白樺湖からでしょう!

女神湖近くのペンションに泊まったから、女神湖の朝・昼・夕を比べる機会に恵まれた
早朝5時の女神湖は、波風も立たないような静けさ、まだ湖は眠っているよう

凹凸もないまま、女神湖は天性の清廉さを全身に湛えて、ただ凪いでいる

吐息も抑えて、ひたすら女神湖は早朝の空気の中に佇んでいた
これこそが無、朝一番の集中力を使って、女神湖は無の境地に入っているよう
早朝の霧ヶ峰高原も車山高原も美しかったが、女神湖の美も納得の一品

日中の女神湖は、これまた波も風もなく、目立った色も音もない

白樺湖と比べても、この女神湖の穏やかさは際立っていると思う
深い森の中に包まれているからか、女神湖の名の通り、女性美に似たものを感じる

今はドライブで気軽に立ち寄れるが、最初にこの女神湖を見つけた人は驚いたはず
山森をかきわけた後で女神湖に出逢ったら、本物の女神に見えただろう

黄昏時の女神湖には色があった
昼間の日差しが消え、湖面をつたう風は止まり、耳に入る音はない

個性を消し去ったような女神湖だが、視覚には朝にも昼にもなかった新味がひとつ
この黄金の、そしてスカイブルーの色使いが、黄昏時に出逢った女神湖の姿
暮れかかっていく太陽に同調して、女神湖も薄闇にフェイドアウトしていこうとする

思わず、ため息の中に、今日一日を振り返っていたよ
物ごとには終わりがあるって、女神湖の黄昏は僕にそう語ってくれた