熊野古道とは、数ある参詣道の総称だから、これが熊野古道、というものはありません。
色々調べると、中辺路というコースが熊野古道のメイン、代表として扱われている。
熊野古道をなんとか歩きたかった僕、GW連休を利用して車で向かいます。
中辺路は40km(滝尻~熊野本宮大社)あって、1泊コースだと聞く。
走るのもいいが、写真が撮りたいので歩くにはちょっと長すぎるなぁ、と思って、
一日で踏破できるコース、牛馬童子口から熊野本宮大社の25kmを歩くことにした。
早朝6時のバスで熊野本宮大社を出発、牛馬童子口に7時過ぎに到着。
いざ熊野古道を歩きだすと、いきなり朝日が木々の間に零れて眩しいシーン。
とてもキレイだよ、思わずルンルンになり、足取りも軽く。
間もなく牛馬童子像にお逢いすると、思ったよりも小さいのね。
ほとんど何の飾りもない場所に立っている牛馬童子。
どこにでもある道端の石像なのだろうが、出来映えが美しく、シンボル性がある。
中辺路のシンボル・牛馬童子像と朝の会話をして、また熊野古道を進む。
近露王子近辺の村里の雰囲気がまた美しい。
歩きたいのに、思わず足を止めて、おにぎりを食べつつ、風景に見入ってしまう。
近露だけに、朝露までキレイで。
大型連休中、良い気候なのに行きかう人も少なく、中辺路ウォークを楽しむ。
継桜王子付近の舗装道は足早に歩き去る。
美しい学校に出逢った、僕が知っている中で一番美しい校庭を持つ学校。
峠の登った後にあった、昔そのままの茶屋。
お地蔵さんが陰から見守ってくれている。
ふと、気付くと美しい光景が目に入ってきたり。
これは面白かったよ、親切だよ。
ちょっとでも道を外れたら、この看板が軌道修正してくれる。
小広王子から三越峠の道から、まるっきり一人の世界ですよ。
これが古の熊野古道の姿なんだろうな、と思わされるような静寂の世界。
石畳の道ばかりかと思っていたけど、決してそうではない。
ごく普通の山中トレイルが続き、たまに石が積まれた道があるぐらい。
特徴的なのは、一帯の美林。
木の数が尋常ではなく、天然の美しさ、飾らぬ形は太古から変わっていないはず。
今まで歩いた山道の中でも、印象に深く残るほどの、美林揃いの中辺路。
長丁場の道なので、モンベルのアルパインポール・アンチショックを購入してきた。
両手にポールを持って歩くと、なんと楽なのだろう。
まるで足が4本あるかのように、スムーズに先を急ぐことができる。
この道は決して険しいトレイルというわけではないね。
むしろ安易、ただ距離が果てしなく長いなぁ。
実は朝のバスの中で、後ろに座った2人のランナーから話しかけられてね、
この中辺路トレイル40kmは一日でRUNすることができますよ、と。
随分挑戦的なお言葉ね、今日は写真が撮りたいから歩いているけど、
このぐらいのなだらかなトレイルなら、丸一日かければ40kmは完走できそうだ。
そんな夢ばかり見ながら、次に来るときは本当に走りたいな、と考えつつ歩く。
中辺路を歩こうと思ったのは、精神修行の一環でもあるんだ。
最近の出向先会社の業務が心身ともに負荷MAX、特にこの2-4月はヘロヘロ。
しかしあと半年ばかりしかこの仕事もできないから、
ちょっと心のリフレッシュ、前向きな気持ちで仕事を再開するための修行。
こんな仕事をするのも貴重な経験だとつぶやきながら、心を整理しつつの中辺路。
伏拝王子まで来ると、また里山歩きに戻る。
さすがに20km近くなると足に疲れも出てきたようだ。
ここら辺からは、熊野本宮大社から歩いてくる人も姿もチラホラ。
のどかな里山が続き、それから石敷の道も見えてくる。
歩いて歩いて、午後3時すぎに熊野本宮大社へ到着。中辺路25kmを7時間半で踏破。
さすがに長丁場、両手のモンベルのアルパインポール・アンチショックが有効でした。
ヒザの疲れ、足の疲れが半減した感じを受けたよ。
アミノバイタルのジェルで体力を補給し、c3fitのタイツで全身の疲労軽減。
僕は一人ではないな、トレイルの中でさえ、こうした仲間たちに守られて生きている。
一眼レフD90で数多く写真も撮れて満足です。
次来るときは、本当に40kmの中辺路を、トレイルランで完走してみせよう。
それがこの1年で飛躍的な肉体改造を成功させた僕の卒業検定だ!
熊野本宮大社・大鳥居の写真、中辺路観光の一眼レフ撮影スポット
熊野本宮大社は中辺路の終着場に相応しい。
後にも先にも続く中辺地の一地点だが、「大社」の名だから、心の区切りになる。
牛馬童子口から熊野本宮大社までの中辺地25kmを歩き通した僕の実感
松本峠も馬越峠も丸山千枚田もあるが、中辺路ほど距離があり、趣を残す古道はない。
自分の頑張りを熊野本宮大社に認められた感じでゴールした25kmの古道ウォーク。
熊野三山の中心が熊野本宮大社だと言う。
やたがらす、という鳥がシンボルになっていて、縄で飾りが造られている。
近くの大斎原、この大鳥居に神を感じる、自然の神、野性の神。
熊野川の洪水から逃れるため、現在の場所に移された熊野本宮大社。
熊野本宮大社参詣と、昔からセットになっていたのが湯の峰温泉。
熊野本宮大社近辺には幾つかの温泉がある。
その代表格、湯の峰温泉のくすり湯に入った僕。
熊野古道・中辺路を歩いた疲れを忘れてしまいました!
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