詩的日記

UFO博物館・アラモゴルド観光、見習い芸術家の冒険17話

9月8日(日)

  部屋に戻って少し眠り、今度は僕が乗る午前4時45分発アラモゴルド行きのバスに間に合うように起きる。これから僕はホワイトサンズ国定公園へ向かう。これからまた自分自身の冒険旅行になるが、この3日間で人恋しさも紛れたし、頑張って行こう!

モーテルをチェックアウトし、20分前から誰もいないディーポでバスを待った。しかし、ここが始発だというのにバスは来ない。時間を過ぎてもやはり来ない。僕はイラつきながらそのまま1時間も待ち続けた。結局バスは来なかった。かなり怒っていたのでディーポのドアをガンガン蹴っ飛ばしながら待っていたが、来ないものは来ない。もう仕方ない、と諦めてモーテルへ戻り、事情を説明してカギをもらって眠ることにした。

  次の便は10時発。イラつきが収まらない僕は9時頃ディーポへ行き「バスを待っていたが来なかった。どういうことだ!」と質すと、係員は「私は知らない」との一言で片付けやがった。さすがの僕も軽蔑の眼差しを向けた。その一言だけで終わらせられてはやりきれず、散々にまきちらしながら、僕はディーポを出た。

  少し落ち着こう。食べ物を買い、キレイな湖の公園でイラつきを収めることにした。そうだ、言葉でも詠んで気持ちを落ち着けよう、とポケットを探ると大切なメモ帳がない!大変だっ、とばかりモーテルへダッシュした。あれがなくなってはこれまでの冒険旅行の意味が半減してしまう!部屋を調べると、ベッドの横に落ちていた。あぁ、危なかったぁ~。午前4時45分のバスを捕まえ損ねてそのままの格好で眠った時に落ちたようだ。

  10時発のバスには乗れて、半日遅れのスタートとなった。このバスではRoswellという町で3時間待ちする必要があった。暇だった僕は日記を書くのにも飽き、フラフラと町中を歩き始める。メキシコ戦争の記念らしい建物や、変わった所でUFO博物館があった!ついついUFO博物館へ入り、あれこれ見ている俺。マニアにとってはきっと有名で、きっと貴重な場所なんだろうな。でも、僕にはさっぱり分からなかったよ。見飽きた僕はマクドナルドでレモネードを買ってディーポに戻り、近くの日陰でずっと日記を書いていた。

  バスが出発すると今度は凄い集中雨になり、しばらくすると雨が上がってかなり強い陽射しに変わった。その適当さが非常によろしい。僕がバスに乗っている間なら勝手にしてくれ。6時にはアラモゴルドに到着した。近くの安いモーテルに泊まることにして、フロントの人にホワイトサンズへの交通手段を聞くと、近くにツーリストインフォメーションセンターがあるから行ってみな、と教わる。行ってみると、もう当然営業時間外だ。とりあえず、電話ボックスのイエローページを開いてレンタルバイク屋を確認する。

このアラモゴルドからホワイトサンズ国定公園へは距離にして15マイル、決して無理ではない。ツアーがあってもロッキーマウンテンの時のように当日参加が認められないとしたらここは辛くともマウンテンバイクの方が得策だ。この通り陽射しは強いが、やる覚悟はできている。ただでさえバスが来なくて丸一日無駄にしているのだ、これ以上予定を遅らす訳にはいかない。

  行きはいいとしても、帰りは暗くなってから、しかもきっと本当に何もないだろう道をマウンテンバイクで町まで戻るという危険性はあるが、それでもここは前に出るしかないだろう。

  決意の固い僕は、イエローページのアドレスを頼りにインフォメーショインにあった街の地図を見てレンタルバイク屋の下見に行った。結構歩いたが店は見つかり、安心したよ。これで、明日の心配はない。次の目的地へのバスの時間を考えるとモーテルにもう1泊が妥当だな。これでまた日程がずれこんだ。本当なら、今日一日でホワイトサンズを冒険して、明日は移動日になるはずだったのにな。まぁ、明日が上手くいけば、それも許そう。

  その後、スーパーマーケットで買い物をして部屋に戻り、ここ数日遅れていた日記を書き殴った。溜りに溜まった日記も、やっと今日という日に追いついてくれた。さぁ、明日こそ冒険してみようか!




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