現代のアメリカンライフ、派手と余裕を好む生活から比べれば、
シェイカービレッジ・プレザントヒルとシェイカー教徒は、色が薄いシンプルライフだと聞く。
まぁ嘘ではない。
溢れる宣伝のファーストフードとか、迫り出す物量のスーパーマーケットからすれば、
シェイカービレッジ・プレザントヒルは人工着色料をずっと抑えた世界なのだろう。
こうしてサンセット時に一眼レフカメラで本気撮影した写真には、控えめな光景が映し出されているね。
人生の本質を考えようとする、シェイカー教徒たちはこんな抑圧した町でよくぞ生活している、という励まし。
ところが歪んで捉えようとすれば、今日の午後をシェイカービレッジ・プレザントヒル内にあるトレイルコースを走ってきた僕にとっては、
シェイカービレッジ・プレザントヒルの一角は、きらびやかな世界に見えた。
それはそうだよね、森と草原の中のトレイル、落ちた木の実ぐらいしか色付きがあるモノはない。
比較対象がフェアではない気もするが、とにかく僕にとってはシェイカービレッジ・プレザントヒルも紅葉をまとった華やかな街だったんだ。
下には下がある、上には上がある、そういうこと。
春から初夏にかけての眩しい新緑よりも、晩秋にかかって色落ちそうになる紅葉の方が、
シェイカービレッジ・プレザントヒルには似合うよ。
だから僕にとって最後のシェイカービレッジ・プレザントヒル訪問が、
秋の紅葉時期になったのは幸いだった。
無色無味のシャウニーラントレイルから、有色無味のシェイカービレッジ・プレザントヒルへ。
そして家に帰れば、有色有味のアメリカンライフへ。
シェイカービレッジ・プレザントヒル紅葉写真の素敵さを忘れない、とりわけサンセット時の。
シェイカービレッジの深い秋を最後に味わいたかった。
先々月のタンヤードトレイルと並ぶ6マイルコースのシャウニーラントレイル(Shawnee Run Trail)を狙った。
West trailheadからシャウニーラントレイルに入ると、はい、すぐに人工物が皆無の世界。
トレイルランニングに専念できるコースはありがたいのだが、人の気配がない。
残された馬の足跡と、馬糞のフレッシュ具合でいつ人が入ったかを推測するレベル。
でも足元のトレイルの横幅は広く、ちゃんと踏み込まれているのでまぁまぁ走りやすい。
美林が続いて、鹿を見かけるのが続いたら、シェイカービレッジの外周ギリギリに出て、隣の牧場の牛さんからご挨拶。
タンヤードトレイルとは違って、道は間違えないぞ!と張り切っていたが、廃屋のところで違うトレイルに出てしまった。
案内板まで戻り、Google mapをじっくり見ながら作戦会議すると、まさか案内板の奥がシャウニーラントレイルの続き。
しかもクローズの季節です、という案内まで出ている。
Google mapのGPSがちゃんと入っていたから、道に迷うこともないだろうと思い進むと、枯れた川でトレイルが切れる。
ワイルドにも川をあがっていくが、どうも先が見えない。
川岸をあがると道に出たけど、さっき通ってきた道だったのでびっくり。
まずい、道が分からない、となって、方角を便りに送電線の足元からひとつ山を越える。
Connector trailが充実しているシェイカービレッジに感謝。
Google mapを頼りにシャウニーラントレイルに戻ることができたが、どうも進んでいるのか戻っているのか分からない。
あと1時間半もすればサンセットと寒さがくる、と思うと真剣なパワーを出して走り出す僕。
途中途中で僕を驚かしてくれるのは野生の鹿さん。
なんと、合計16頭の鹿さんと遭遇しました。
冗談みたいな天然テニスボール?の数
川を跨ぐコースになっているシャウニーラントレイル。
増水して普通に渡れないのが3箇所もあった。
恐る恐る石の上を歩いて、最後は大ジャンプして川を渡るなんて、
今時のトレイルランニングコースにはないね!
途中、道の見当が付かなくなり、本気でヤバいと尻に火が付いた。
ようやくゴールが見えて安心したが、スリルってやつを味わうことができたか。
大冒険には違いなかった。
アメリカでは、トレイルランニングコースに恵まれていなくて良いRUNはできなかったな。
野性味に溢れたシャウニーラントレイルは、その中では良い作品となった。
いや、風景だけならばアメリカの田舎と変わらないんじゃないかな、シェーカービレッジ。
広大な土地、自然は豊かに、建造物はシンプルで。
こうして写真に撮れば、シェーカービレッジと普通の公園の境目は見極めにくい。
ただ、明らかに異なるのはここに住む方々の生活様式。
コンピューターやモバイルフォンがない暮らし、車だって日頃乗ることはない。
独身で禁欲生活、お酒だって、きっとハンバーガーやステーキだって。
ケンタッキー州にあるシェーカービレッジ・プレザントヒル。
シェーカーボックスの美しさが目にとまる、手作りなのは一目瞭然だ。
なんというか、思ったよりも普段のアメリカ生活に近いものがあると思った。
シェーカー教はキリスト教の一派と聞く。
ミニマリスト的発想は両者に共通しているのだろう。
言葉を飾らずに僕の感想を言うのなら、アメリカ生活とシェーカービレッジも表裏一体。
明日から僕はシェーカー教徒になれるかもしれない。
反対にシェーカー教徒も、この僕に、デジタル仕掛けの僕になれるかもしれない。
そう遠くはないと思った。
夜、この広場でキャンプファイヤーしたら最高だろうなー
レキシントン郊外のシェーカービレッジ・プレザントヒルはもう何度も訪れている。
だからカメラを本気で構えて写真撮影することが目的ではない、
ただ、シェーカー教徒のシンプルライフに触れたくなっただけ。
デジタルだらけで、刺激の強い平日を過ごしていると、週末ぐらいはアナログになりたくなる。
そんなエスケイプに使ってはいけないのだが、心の拠り所はシェーカービレッジ・プレザントヒル。
大木に吊られたブランコに座り、しばらくシェーカービレッジ・プレザントヒルの風を感じる。
奥はストーンフェンス(石垣)、手前の白い柵も合わせて、ケンタッキー州ならではの景色。
9月なのにもうパンプキンが出ている。
シェーカービレッジ・プレザントヒルをただ歩くだけで、気持ちが少し楽になったよ。
2019年9月14日
タンヤードトレイルをラン、シェイカービレッジ10km
そうだ、シェイカービレッジにはトレイルコースがいくつかあったな、
ちゃんとしたランができるかもしれない、と思った。
僕が求めているランニングコースはそこそこの距離が欲しいが、
レキシントンではそういうところが全然ない。
野生の綿花なの?
シェイカービレッジのイーストパーキングに停め、案内板を見ていると
Tanyard trailは敷地をほぼ外周する形で、6マイル=10kmとあった。
「良き距離かな」と迷わずに走り出す。
すぐにTanyardという歴史ある建物と、風変わりな池を過ぎた。
ずっとこんな道が続く
トレイルというが、シェイカービレッジのホースツアーが通れるように
横幅広い道なので分かりやすくて良いよねーと思っていたのもつかの間、
その先に続く道は、単純で、代わり映えがなく、景色の転調がなければ、
行き交う人もゼロ、という修行用の永遠の道。
伝統ある石垣 Stone Fence
他のトレイルと交わる場所では、予想通りに案内看板が極めて分かりにくく、
僕はトレイルコースを見失って遠回り。
シェイカービレッジの奥の方の敷地になると、そこにはもう何もない。
建物すらまったくなく、いにしえのアメリカの原景だけ。
3マイルも歩き続けると、飽きてきた。
芝刈り機が通った後の横長トレイル、足下の草が伸びてきて、歩きにくく疲れる。
夏の果実の落し物
草むらにガサっと音がして逃げていって2頭の鹿。
それ以外には馬糞ぐらいしか、生き物の形跡はない。
写真を撮ろうにもなかなか面白くない場面ばかり。
持ってきた水が少なくて、しんどいなーと思っていた頃に
お客さんを乗せたバギーがやってきて、挨拶を交わしたのが唯一の人間だった。
遠回り30分を除けば、ちょうど2時間で6マイルを終えた。
紅葉や新緑の季節はそこそこ楽しめるかもしれないが、景色が単調すぎる。
それでも10kmをちゃんと運動できるという意味では、
シェイカービレッジのタンヤードトレイル(6マイル)は
レキシントン近郊で貴重なトレイルランニングコースと呼べるのかな。
West Parkingからのシャウニーラントレイルの方がまだ変化がある。
2017年11月4日
プレザントヒル・シェーカービレッジのハロウィンと紅葉の写真
プレザントヒル・シェーカービレッジでの一番の美は、横に伸びる通り。
紅葉に包まれたその主役に目が留まり仕方ないから、自然と写真も似たような光景ばかりになった。
秋色、カボチャや藁もその色を引き立てるのがシェーカービレッジ。
大きく2色使いなのね、赤と黄と。
昔ながらの暮らしを続けるプレザントヒル・シェーカービレッジの人々のイメージと、ピタリと重なる自然の美しさ。
大学構内の光景とどこか重なるよ、若者の姿もタブレットも見当たらないけど。
レキシントンで季節を感じるなら、プレザントヒル・シェーカービレッジということか。
2017年3月25日
シェーカービレッジのシンプルライフ写真 ケンタッキー州レキシントン郊外
シェーカービレッジ・プレザントヒル(ケンタッキー州レキシントン郊外)を訪れてみた。
春めいて77℉もある土曜日、一眼レフカメラを携えて、本気撮りできるかと期待しながら。
シンプル・ミニマムの物だけで生活すると聞くシェーカー教徒、外観からも余分な飾りがないのが伝わる。
ナチュラルだなぁ、シンプルだなぁ、現代人の僕にはマネできないけど、そのエッセンスは活用させてもらおう。
博物館の中には入らず、食堂も行かず。
一人だし、今日はシェーカービレッジをRUNすることが目的でした。
季節と時間帯を考えて写真を撮ったらシェーカービレッジは作品になるな、とヒントを得た。
規則正しく質素に。お寺で修業する人たちと似通うものが。
自分に甘い僕には縁遠い世界ね。
建物を見るだけなら無料。
シェーカービレッジ・プレザントヒルという珍しい世界。
シェイカービレッジ・プレザントヒル(ケンタッキー州レキシントン)ランニング
次はどこをランニングしようか。
二度とできない経験がいいな、日本に戻ったらもう叶わない場所を走るのが光栄。
街を続けて走ったから、次は自然の中を、そういえばシェイカービレッジにまだ行っていなかった。
シェイカービレッジ・プレザントヒルにはトレイルがいくつかある、気ままにトレイルランニングを始める僕。
するとこんな景色を見渡す場所に椅子が幾つもある、オープンエアの教会?ここでキャンプファイヤーするの?
日没時にここに座って心を澄ませてみたい、シンプルをキーワードにするシェイカービレッジらしい場所。
トレイルを走り進めて行くと、池があり、その傍に家もあった。本当に住んでいる人がいるとしたらちょっと羨望。
トレイルはシェイカービレッジからひとつ向こうの丘まで続いている、遠くに見えるのがシェイカービレッジ。
のんびりした乗馬体験をしていたり、トレイル走っていたら野生のシカさん4頭に出逢ったり。
春の花が咲き始めたケンタッキー州・レキシントン、走っていて心地よい限り。
ぐるりと一周してシェイカービレッジ内に戻ってくる、こんな場所を走れるのは幸せ。
アメリカに来て良かった、としみじみ。
走る前にこのホールでシェイカービレッジに伝わる?伝統的な歌とダンスを見た。
異文化の中を走る幸せ、シェイカービレッジのランニング、忘れがたい思い出に。