乗ってみました、アレジアント航空(2レターはG4)。
格安航空会社(LCC)を超えて、「超」格安航空会社(ULCC=Ultra LCC)。
アメリカの他フルサービス航空会社とどこが違うのか、興味は尽きない。
乗ったことのある日本人もそう多くないだろうし、ウェブに乗っている評判も体験談もこのページぐらいのもの。
なんだか珍しいから、訪れてきてくれたあなたの役に立てれば良いけど。
航空券自体をアレジアント航空のウェブサイトから購入するのは普通。
ケンタッキー州からフロリダ州セントピーターズバーグ・クリアウォーター空港まで、
片道1人分で↓こんな感じ、合計$112.64。
Airfare 航空運賃 | $21.12 |
Fed Excise Tax 税金 | $14.22 |
Segment Fees 税金 | $4.20 |
PFC 国内線旅客施設使用料 | $4.50 |
Sept 11 Security Fee 保安税 | $5.60 |
Prepaid Bags スーツケース1個預け追加費用 | $25.00 |
Seat Selection Fee 事前座席指定追加費用 | $20.00 |
Carrier Usage Charge 航空会社のウェブや電話窓口利用費用 | $18.00 |
Total Trip Cost: 合計 | $112.64 |
スーツケース預け($25)と事前座席指定($20)をしなかったら、計$67.64 だと?!
航空運賃自体が$21.12って、どういうことなのか意味が分からない。
車のガソリン代なら300マイルも走れないのに、空路900マイルが$21.12。
超格安航空会社を維持するテクニックとして、中古機材の使い回しと聞く。
が、機内は至って普通の小綺麗さだ、気になる点はなかった。
頭上のコンパートメントは小さく、手荷物は足元に置くスタイル。
コロコロのキャリーバッグ持ち込みが有料なのも超格安航空会社ならでは。
座席は最前方の「Leg Room +」を追加$20で指定してみた。
デルタ航空の普通のエコノミークラスと同じか、より広い感じ。
座席はリクライニング不可、シートは良くも悪くもなく、まぁ普通。
日本人普通体型なら、十二分ぐらい。
機内サービスは何もなく、飲み物や軽食は「有料」で購入できる。
キャビンアテンダントのカジュアルさは通常のフルサービスキャリア以上で、
彼女同士の雑談は多く、朝ごはんを席で食べ、何かのヘルプはない。
超格安航空会社はそういうところは、どーでも良いから気にもならない。
これは後方席のエコノミー席、シート自体と前のテーブルの簡素さに驚き!
勝手に座ってみたが、でも足を普通に置けるし、狭いということもない。
1−2時間の短距離フライトなら大丈夫だよ。
この日の僕の強運で、フライトはオンタイム。
格安航空会社のリスク、遅延・欠航時の特別対応はきっとお粗末なものだろうな。
夏場でもこの区間は毎日運航しているわけじゃないし、
もし飛ばなかったら返金か、「じゃ、3日後のフライトに振替ね」とかかな。
トラブルに遭遇したら、もう二度と使いたくない!って気分になる予感。。。
タンパ市地区のメジャー空港「タンパ空港」ではなく、
やや離れたマイナー空港「セントピーターズバーグ・クリアウォーター空港」
に発着させて、運航コストを究極に削減している。
タラップを自分の足で乗降りするのだ、これもコスト低減方法。
超格安航空会社・アレジアント航空は、普通に飛べば何も問題ない。
問題ないどころか、フルサービスキャリアの1/3〜1/5のコストという離れ業。
問題は遅延欠航があった時だ、まさにハイリスク・ハイリターンの賭け事!
セントピーターズバーグ・クリアウォーター空港(PIE)写真
何も特別じゃない、何も特別じゃない、何も特別じゃない。
セントピーターズバーグ・クリアウォーター空港に、
フロリダ州らしい個性があるわけでもなく、ごく普通のアメリカの小規模空港だった。
当然タラップ&徒歩で乗り降り。ボーディングブリッジなど高くつくものは使わない。
タンパ空港から15マイルの距離のセントピーターズバーグ・クリアウォーター空港。
第2空港だから超格安航空会社アレジアント・エアが飛んでいた。
空港発着料や運営コストの安さで、存在価値を持っている空港か。
普通です。普通です。普通です。
大きくも小さくもなく、珍しいものもなく、僕には感動もなかった。
セントピーターズバーグ・クリアウォーター空港の3レターコードは「PIE」。
日本人でそのコードを暗記している人は極少でしょう。
必要最低限な機能を備えたセントピーターズバーグ・クリアウォーター空港。
ブログに書いていて、もうこの空港のことを忘れかけている。
空港に並々ならぬ興味を持っている僕なのに。
St. Pete–Clearwater International Airport、人生最初で最後の遭遇か。
クリアウォータービーチが近いことだけ、覚えておくよ。
アレジアントエア(Allegiant Air)の評判は良いとは言えないな。
中古機材を使い、需要のある季節だけ運航、パイロットの転職が多い(=労働環境が悪い)、
座席指定・大型キャリーバッグ・機内ドリンクサービスも有料。
空港の荷物預けは左の青ライトでタッチパネル手続きした後、カウンターで預ける。
だが、アレジアントエアの航空会社全体としては見事な経営ぶり。
90機を超える保有機数は、同じアメリカの格安航空会社であるスピリット航空の3倍。
一時は26%もの利益率を得て、しっかりと黒字経営を続けている。
航空運賃の安さという他には代え難いメリットと、
追加サービスの有料化という、旅行者にはデメリットに感じさせるものを
明確に区別した結果、格安航空会社というビジネスモデルを確立させた。
ボーディングゲートもどこかシンプル、でも機能は通常と同じ
実はアレジアントエアは航空会社の顔だけではなく、
アレジアント・トラベルという従業員4,000人の旅行会社を親会社に持つ。
普通の旅行会社としてアレジアント・トラベルは、
ホテルやレンタカーのチケット販売を行なっている。
さて、フロリダ州オーランドのウォルトディズニーワールドから帰るため、
オーランド郊外のサンフォード空港からケンタッキー州レキシントンまでの
片道航空券を3名分購入してみた。
支払総額は、237.50ドル。
繰り返しますが、これは3人分の航空券総額で税金込み。
更には、スーツケース1個預けるための追加料金25ドルと、
事前座席指定の追加料金16ドルが、これに含まれている。
単純に3で割って、1人79ドルの計算になる。
エコノミーの席は快適ではないが、狭過ぎることはない
アレジアントエアの公式ウェブサイトからの予約と航空券購入は当然のこと。
変わっていたのは、身の回りの小型荷物は無料だけど、
機内へのキャリーオンの荷物が1つ20ドルの有料制で、
事前にウェブで選択するのが20ドル、当日空港にいきなり持ち込むと50ドル。
航空券購入時に、機内へのキャリーオンの荷物なしで登録しても、
その後にEメールで「パッキングした?事前に買わないと当日持ち込みは高いよ」
のリマインドメールが何回かくる。
事前に荷物個数を把握し、航空機全体の重量を計算することで、
当日のオペレーションとか給油量をスムーズにするためなのだろう。
機長が乗客の前で放送している
コスト徹底で驚いたのは、離陸前に機長が挨拶の放送をするため姿を見せたこと。
コクピットからの放送ではなく、キャビンアテンダントさながらの面前放送。
まさかアレジアントエアを乗り継いで移動する人はごく少数だろうから
直行便ならロストバゲージの確率は低い。
心配はフライトディレイとフライトキャンセル。
何しろ待機している機材はないだろうし、毎日運行の区間ばかりではないから
数時間遅れならまだしも、当日のフライトキャンセルに当たったら悪夢だろう。
まぁそれはアメリカンだってユナイテッドだってデルタだって同じ。
陸路12時間の超長距離運転を、1人100ドルにも満たないお金で空路移動できた。
このことの利便性・経済性・快適性を、アレジアントエアには感謝したいな。
多少の文句や注文があろうと、
格安航空会社というビジネスモデル・交通インフラを作ってくれたことで
助かる人がいること、そんな観点でありがとう、と。
オーランド・サンフォード空港(SFB)写真
サンフォード空港は、ほぼアレジアント航空「専用」の空港というイメージ。
オーランドという一大エンターテインメント都市の郊外に構えた空港。
車以外のアクセス方法はなく、タクシーも微妙で、基本は自走しなくちゃいけない場所。
なかなかの郊外というか、住宅街にドーンと構えて現れたオーランド・サンフォード空港。
良い意味で空港という堅苦しさはない、あるのはカジュアルさだけ。
アレジアント航空ではアプリかウェブでセルフチェックインが普通。
荷物は上の写真左のブルーライトのiPadで登録して、奥のカウンターで預ける。
機能必要最低限で、装飾がないオーランド・サンフォード空港ターミナル。
外見の個性はなくとも、格安航空会社アレジアント航空の運航を成立させている、
というのが強烈な個性か。
セキュリティーチェックは普通の空港と同じ。
ゲート近くにはスターバックスやファーストフード店があった。
小さなオーランド・サンフォード空港、どうやっても空港内を迷うことはない。
ブログに書くまでもなかった、ごく普通の空港さ、オーランド・サンフォード空港。