幾つか、アメリカの美しい景色に出会ってきた。
けれども、南部アラバマ州で遭遇した綿花畑の光景は格別の美しさ。
赤土の広野に咲く白い花、
そんな表現がしっくりくるのかな、綿花畑の魅力を言葉にするとしたら。
もちろん狙っていたんだ、9月末の綿花畑をドローンとカメラで撮ろうと。
丁度1年前のことになる、ミシシッピー州で夕陽時の綿花畑を見たのは。
その美しさがずっと脳裏に残っていたから、アラバマでも僕はコットンの白さを探していた。
日中の白さは目に付く、他の植物にはない白い群衆は特徴的。
先の先まで繋がっていく綿花畑、量の膨大さに舌を巻く。
古い話だが、これを手積みでされていた時代を思うと心底恐怖。
今は巨大なトラクターでガリガリと削り取っていく。
それもまぁ味気ないものだが、人力でないことは良いこと。
普段の視点にない美があるはず、それを見れるのはドローンのはず。
日中の光の強さを嫌って、夕焼け時の鈍いオレンジ色の光をコットンの白さと合わせるのだ、
とコンセプトは練り上がっていた。
仕事中に通り過ぎていた綿花畑地帯を仕事終わりに再訪する。
時間帯も天気も完璧だ。
ドローンを飛ばして、綿花たちの身長少し上を水平飛行させる。
落陽を背にするとコットンは白く映り、前にするとコットンに色がつく。
高度を上げて、サンセット一帯を入れると、それは良いシーンに。
機械作業に必要な一定の幅、綿花と綿花のそのスペースがドローンには綺麗に映る。
なんと周りは未舗装道路で、車が通るたびに捲き上る土煙が霧に見えてちょっとお得。
南部の綿花畑の写真は美しいと思う。
それを真っ直ぐにだけ撮らず、こうしてドローンで上空から、頭
すれすれを水平飛行させられた幸せ。
これでもう綿花畑に未練や後悔はないかな。
美しいものを美しく撮れた幸せは、何物にも代え難い。
2018年10月11日
綿花畑の写真、アメリカ南部ミシシッピ州10月と夕陽
何も知らなかったんだ、ミシシッピ州の綿花畑のこと。
出張の移動中、ふと目に留まって車を停められずにはいられなかった。
仕事が終わって、今日のサンセットはどこで迎えよう?と考えたとき、
ちょっと距離はあって逆戻りになろうとも、この綿花畑を写真に収めようと直感。
この日の直感に過ちはなかった。
夕陽と何か、の写真撮影をして久しいが、綿花畑がオレンジの強い光に輝く場面を初めて見たから感動した。
アメリカ南部なら、ミシシッピ州以外でも綿花畑は見れるようだ。
秋のこの時期にだけ、綿花畑からは白い綿繊維があふれ出す。
日中には予想もしていなかった素晴らしい一日のエンディングを迎えることができて、なんて光栄な時間になったのだろうか。
まさか、こんな場面に巡り会うことができるなんて。
ひとつまた、Unforgettableな写真が増えたよ、綿花畑とサンセット。