デルタ航空の「ベーシックエコノミー」と「普通のエコノミークラス」の違いって何?
航空会社のホームページを見てもさっぱり分からなかったけど、
猫にでも、赤ちゃんにでも分かるよう、ケンが解説してくれた。
文章じゃなく、図か絵になっていないと、やっぱり頭に入ってこないのよ。。。
普通のエコノミー | ベーシックエコノミー (料金最安値) | |
座席番号 事前指定 | 〇 事前に決められる | × チェックイン後に決まる 有料なら7日前から可 |
フライト変更 | 〇 有料だができる | × できない |
優先搭乗 (機内に入る順番) | 〇 通常ルールの順番 | × 常に一番最後 |
アップグレード | 〇 有料でできる | × 有料でもできない |
座る座席 | 同じ | 同じ ベーシックエコノミーだからと 更に狭い席になることはない |
機内サービス | 同じ | 同じ |
マイレージ加算 | 同じ | 同じ |
機内持ち込み荷物 | 同じ (無料) | 同じ (無料) |
預け荷物 (スーツケース) | 同じ (有料) | 同じ (有料) |
普通のエコノミー | ベーシックエコノミー (料金最安値) | |
広めの前方席の指定 | 〇 | × できない |
無償アップグレード | 〇 | × できない |
優先搭乗 | 〇 メダリオン特典が使える | 〇 メダリオン特典が使える |
格安航空会社(LCC)への対抗料金として生まれたベーシックエコノミー。
下記に該当する場合、使いようによって、選択肢を増やすことになる。
・1人旅 (同行者と座席がバラバラになってしまうことがない)
・日程が固まっている (変更をする必要性がない)
「デルタのベーシックエコノミーは、商品の簡易包装さ」
ケンはそんな良く分からない例えを引っ張り出してきて、私に語った。
「2012年にデルタが先駆けたベーシックエコノミー、それが今やアメリカンやユナイテッドも導入している」
あら、そうね。すっかり耳に慣れた感のあるベーシックエコノミー運賃。
「つまり、そういうことだよ。
贅肉を取り外して、基本料金の骨 + 追加料金の脂肪っていう仕組み」
いいえ、ケン。それじゃ、さっぱり伝わらないよ。
「よーく考えてみれば、要らない追加サービスまでパッケージ化されて、押し売りされているのが今までの航空運賃」
Yes、それはAgree。
「ベーシックエコノミーが導入されたことで、航空運賃が下がったとも捉えられる。
大衆は、ベーシックエコノミーに目を奪われて、普通のエコノミークラスが実質値上がりになったことに気が付かない」
あれ? なんか良くないお話?
「簡易包装を好む旅客は、ベーシックエコノミーを選ぶ。
頓着しない旅客は通常のエコノミーで不満がない。
ただそれだけ」
まぁそうね、気にする人がいれば、しない人もいる。
「奇術師のトリックさ、でもこの時代の流れはもう止められない」
抽象的な話の閉じ方で、ケンのスピーチは終わった。
まぁ、いいでしょう。
デルタ航空のベーシックエコノミーのこと、だいぶ理解できたのだから。
ベーシックエコノミー デルタ航空 座席番号とキャリーバッグ
「あなたはベーシックエコノミーなんて気味が悪いからイヤっ、なんて言うけど、
どうせ通路側か窓側に座れば良いのだし、キャリーバッグだけで旅行するのでしょう?」
それはその通りだけど、
それがどうデルタ航空のベーシックエコノミーと関連するのか分からなかった。
「ベーシックエコノミー=格安航空券で、安かろう・悪かろうのイメージは分かるよ。
でも、ちゃんと突き詰めれば、そう悪いチョイスでもないの」
次の休暇のSC州チャールストン行きのEチケットを印刷しながら、彼女は僕に説き始める。
「通常のエコノミークラスから、ベーシックエコノミーがそぎ落としたサービスって、細かいことは置いておくと、 ①座席番号が事前に決まらない ②変更・払戻できない って感じ」
ほぅ。なんだかLCC=格安航空会社のサービスみたいね。
「そうね。あとは優先搭乗できないとか、アップグレードできないとかあるけど、そこら辺はまぁ気にならないでしょう、デルタ航空のメダリオン会員でもない限り」
あぁ、そんなに急いていない個人旅行で、休暇に観光地へフライトするだけだからね。
「それなら、ベーシックエコノミーを抵抗感無く受け入れられる人じゃない、あなたは!」
話を聞いている限り、僕には問題がないチケットのように思えた。
デルタ航空のその新しいオファーに乗って、
次からベーシックエコノミーを考えてみようか。
「ねぇ、ベーシックエコノミーで浮いたお金で、
ホテルのランクをアップグレードして、ちょっと楽しんでみようよ?」
いいね!その考え。僕にはそっちのほうが楽しみが湧く。
「マイレージは普通に貯まるし、キャリーバックも普通に持ち込める。それにね・・・」
なんだかもったいぶる彼女。それにね、何??
「よーく考えてみたの。事前座席番号指定ができないことで、
ファットなアメリカンが左右に座っている3人がけ中央席になったら、この世の終わりだって(笑)」
そう、それなんだよ!
それがイヤで、ついついベーシックエコノミーを敬遠しがち。
「それがね、アメリカ国内線の飛行機って、1席・2席配置の小型か、
ちょっと大きい機材でも2席・2席の配置じゃない?」
あっ。そうだった。だったら?
「だから、ベーシックエコノミーで座席番号が事前に選べなくても、どーせ通路側か窓側に座らせられるだけじゃない?」
・・・。
そうだね、別に事前指定する意味がないな。
「3席・3席配置の大型の飛行機材を使ったフライトは、
西海岸⇔東海岸の長距離路線には導入されているけど、その区間じゃなければ」
なるほど。
すると僕のような、短距離路線を、日程変更なく、キャリーバッグだけの旅行者には、
デルタ航空のベーシックエコノミーで最安値航空運賃をゲットしたほうが賢いってことか。
ベーシックエコノミーを賛美する、
デルタ航空上級トラベラーである彼女からの愛の歌でした。
デルタ航空のベーシックエコノミー(新格安航空運賃)って何?
デルタ航空に代表される、アメリカの3大大手航空会社
(デルタ、アメリカン、ユナイテッド)。
サウスウェスト航空に代表される、アメリカの数ある格安航空会社。
「航空会社」という種別で、この両群を呼ぶことができるものの、
ちょっと専門的な情報を入れていくと、
似て非なる存在というか、本当に同じ業界なの?という疑問さえ浮かぶ。
まぁどの業界もそんなものだ。
アップル社のiphoneと、格安スマホを同じ土俵で語ることができないのと同じ。
1980~2000年
格安航空会社・サウスウェスト航空が台頭。
顧客満足度で大手航空会社を超える。
2000年代
大手航空会社の経営が悪化、合理化が進む
・連邦倒産法を適用(ユナイテッド、デルタ、アメリカン)
・大手航空会社同士の合併
(ユナイテッドとコンチネンタル、デルタとノースウエスト、アメリカンとUSエアウェイズ)
2012年
デルタ航空が、大手航空会社として初めてベーシックエコノミーを導入。
ユナイテッド、アメリカンも続く。