箱根八里トレイルランニング写真、旧東海道石畳を走る旅

箱根越えは天下の嶮とか、東海道一の難所と言われるが、それを自分の足で走って感じてみたかった。

中長距離トレイルランニングを走りながら旅するのが、僕の趣味のひとつ。

結果30kmのRUN旅になった箱根八里ランニング、小田原城から山中城までの厳しくも楽しかった思い出をブログに残そう。

寝坊とか行き先間違いが重なって、すっかり朝の出発/到着が遅れた。。

三島→小田原の在来線は熱海で乗り換え必要と聞いて、時短のためにまさかの新幹線に乗った三島→小田原の2駅だけ。

三島駅から富士山を新幹線を入れて撮った、この辺りは写真家として真剣な技巧。

小田原駅前の北条早雲公、あなたに挨拶でスタート、この時で10:30と超絶ディレイです。

箱根八里ランニング写真

小田原城天守閣に挨拶、久しぶりに来たからじっくり見たかったけど、それは次回のお楽しみ。

箱根八里ランニング写真

銅門や馬出門一帯の素晴らしいこと、次は写真だけ撮るために本気カメラを持って小田原城再訪するよ。。

お堀端通りから国道1号線(東海道)に入ると、あとはひたすら1号線に並走する、そこはつまらないロードラン。

5km走って三枚橋、ここから箱根湯本になる、732号線(東海道)に入ると道が細くなり、より旅情が出る。

気候は15℃と良いが日が暮れるのが早いし、スタートが遅すぎたので先を急ぎたいところだが、

早雲寺の素晴らしさに、ついつい観光が長引いてしまう、この風情のある禅寺のお庭が楽しくて。

北条幻庵作の枯山水庭園だって、北条氏の名将は庭園も作るのか、文化を感じる。

後北条5代の墓、お一人づつ名前を心の中で呟かせてもらって、その偉業をリピートした。

高級温泉宿、界 箱根なんて素敵だろうなぁと思いながら車道を並走。

大澤坂からトレイルに入ると、そこから一気に石畳に変わった、それもハイレベルで数多い石畳に。

石畳愛好家としての顔を持つ私、それは光栄な道でした、ずっとずっと昔、二十代前半の僕は箱根のどこか石畳を歩いたのだが

それがどこかなのか覚えていない、その記憶を探るための旅でもあった(結局どこだったのかは分かりませんでした)。

畑宿に入ると、立派な一里塚が残されていた、この辺りの風情はとても良かった。

橿木坂が最難関の峠、確かに坂が急すぎる、アスファルト舗装化された現代なら良いが、当時は雨の後など泥水をかき分けて進む状況だろう。

だからこそ石畳で舗装することが不可欠、それにしてもこの一帯の石畳率が高くてびっくりした。

途切れない石畳、こうした道を歩くことに慣れて妙に贅沢、トレイルランニングと書いたが、登りがきつくてただ歩いているだけ。

見晴茶屋からの小田原の海、この箱根を越えてからの小田原城攻めはきついな。

落ち葉と、とびとびの石、往時はこんな道だったのだろうな、と夢想。

甘酒茶屋、時間がないので寄りませんが、良い中継場所にあります。

箱根八里ランニング写真

そこからの旧東海道石畳は、もう最高峰に素晴らしかったよ、石畳の王様じゃないかな。

下り道になっていたから、トレイルランニングの応用で走ったけど、足くじかないか必死で注意した。

箱根八里ランニング写真

たまには自撮り、石畳のトレイルロードを一緒に。

権現坂辺りも素晴らしかった、いにしえの旅人になった気分を本当に味わえた。

箱根八里ランニング写真

芦ノ湖、箱根神社の赤い鳥居、海賊船。遠くの富士山は見えませんでしたが。

冬の風が吹いていて、立ち止まると体温持っていかれそうだから、足早に走り去る。

箱根関所一帯は風情あるお店がいっぱいで楽しそうだった。

この箱根八里トレイルランニングは、お正月の大学駅伝にインスパイアはしていませんが、1日目ゴール/2日目スタート地にタッチ!

夕暮れまで時間がなくなってきて焦る、もう三島宿に着く前に完全真っ暗だ。。

向坂から箱根峠までの道も暗めになってきた、体力脚力はまだ問題なかった。

芦ノ湖の湖面が美しい、夕暮れ前の空も綺麗、そう、タイムアウト間近です、晩秋の16時ですから。

標高846mの箱根峠、やっと箱根の頂点を超えた、ここから三島までは下り道だけ。

快調に走り続けるが、旧街道茨ヶ平あたりで日は落ちて、沼津港あたりのサンセット風景が美しかったよ。

大枯木坂前後でも石畳が続いている、それもなかなかの保存具合で。

箱根八里ランニング写真

甘酒茶屋〜芦ノ湖の間の石畳道がベスト中のベストだったと思う。

しかしこの箱根峠〜山中城でも渋めの石畳が続いていた、これが箱根八里の石畳クオリティっていうこと。

山中城手前で、足が攣った!痛みが残って、もう完全にアウト。

どうせ暗くなったからもうギブアップだったので、ある意味ちょうど良かった。

足を引きずって山中城のワッフルを拝む。

箱根八里ランニング写真

バス待ちの時間があったから、APSCセンサーではあるけど、CANON M-200のカメラで富士山スローシャッター写真を意地で撮る。

30kmに及ぶ箱根越えトレイルランニングは、6時間かけてゆっくり終わった、三嶋大社まで行きたかったけど時間切れ。

最後は富士山が笑って僕のスローシャッター写真に写ってくれたよ、お顔に雲もかかっていない。

箱根越えは、本当に天下の嶮だね、現代ではアスファルト舗装があるかそうでもないけど、当時はとんでもない苦労。

これほど良好に石畳が残っている場所もないだろう、そういう意味で最高の体験をすることができて、本当に記憶に残るRUNでした!

2009年10月15日

その昔、僕が箱根の美を発見したきっかけは、ここガラスの森美術館だった。

ガラスの森の美術館の写真

ここから見る大涌谷方面の山の景色が美しく、最初に来た時期が春だったから緑が瑞々しかった。

ガラスの森の美術館の写真

あれから10年が経ち、久しぶりに訪れるガラスの森美術館になんだか緊張を隠せない。

僕は成長したかなぁ、もうガラスの森美術館の美しさに圧倒されず、平静でいられるか。

ガラスの森の美術館の写真

館外に、キラキラと輝くガラスの木が。

そして、木にかかっているかのようなガラスの風船が。

お洒落な企画に、心を躍らせて館内へ。

館内入ってすぐの景色はここ10年基本的に変わっていなかった。

整理されたお庭に、ヨーロッパ風のハイセンスなオブジェ、大涌谷の煙を遠くに、山並みまでの緑。

ガラスの森の美術館の写真

新しい企画があった、秋の仙石原をイメージして、自然のすすきの隣に、ガラスのすすきが。

ガラスの森の美術館の写真

何しろガラスだから、陽光を浴びてキラキラと反射するシーンが、美を創り出していた。

美術館に収められている作品自体に興味は薄く、僕は庭を散歩して、美の写真を撮り続けた。

カボチャも水車も、イタリアンレストランから聞こえるカンツォーネの音楽も心地よい。

ここほど整備された公園もないだろうなぁ、京都の整った日本庭園クラスに美しい。

10年前の僕を箱根の虜にさせたガラスの森美術館、いやいや、今も健在です。

一眼レフで写真を撮ってあげてよかった、ようやく恩返しができた心地になりました。

大涌谷温泉の写真

大涌谷温泉の写真

秋晴れの午後、箱根の大涌谷まで車を走らせれば、手前1kmから渋滞だった。

箱根のメインスポットだもんね、それは大涌谷を訪れずにはいられません。

駐車場を降りると、硫黄の匂いと、外国人の多さに気が付いた。

大涌谷温泉の写真

中国・韓国からの旅行者が多いと知り、よく箱根に来ていた8年ぐらい前からの変化に気付く。

道を上がっていくと、ほらきた、硫黄の匂いが強く、そして立ち上がる蒸気。

大涌谷温泉の写真

切り立った山中に白濁の池や、おどろおどろしい岩、大涌谷は地獄谷のごとく。

みんなは噴煙よりも大涌谷名物の黒タマゴに夢中、黒タマゴにかぶりつき。

大涌谷温泉の写真

花より団子は世界に共通するようで、外国人の方も大涌谷の黒タマゴ体験をしていた。

大涌谷温泉の写真

これだけ蒸気が出ているのを見れば、ここ箱根の大涌谷近辺が温泉地帯ってことが納得。

ガラスの森美術館よりも、仙石原よりも人気な大涌谷。

箱根を代表する光景、大涌谷の間欠泉。異世界に来た感覚が楽しかった。

仙石原の秋ススキ写真

仙石原の秋ススキ写真

10月中旬、秋真っ盛りの休日、箱根は仙石原のススキを見物。

さすがに凄い人だから、遠い駐車場からはるばる歩いて向かう。

仙石原の秋ススキ写真

仙石原付近は何もない原っぱ、ススキが海原のように続いているのは圧巻だよ。

ススキをどう撮れば美しいのだろうか、僕は色々な角度からトライしてみる。

逆光と順光、どっちがいいの?

風にたなびくススキか、動きのないススキか。

僕と同じように、多くのカメラマンがあれでもない、これでもない、と一眼レフを構えていた。

それだけ仙石原はユニークというか、秋を代表しちゃうような舞台だからね。

箱根といえば大涌谷やガラスの森美術館もあるけど、仙石原のイメージは強い。

仙石原の秋ススキ写真

先へ先へと続いている箱根・仙石原、どこまでいってもススキなのだろうか。

風にススキの穂が揺れる、夕方近くの太陽が重なる場面が美しいと思った。

箱根に秋到来を告げるのは、ここ仙石原のススキで間違いない。

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