石山寺は滋賀県、あるいは関西を代表する紅葉の秋名所と聞いていた。
「あたら夜もみじ」という夜の紅葉ライトアップがあると知ったら、迷わずに17:30の開門に向けて先頭付近に並んだ。
美しいだろう紅葉夜景が約束されているようなもの、カメラマンとしてどうして撮らずにいられようか。
行灯が並ぶ参道、まだ誰も歩いていない写真を撮ったのだが、興奮したせいか、ブレていて撃沈。。。
動画に至ってはほぼ失敗作だったが、この貴重な光景なのでウェブに掲載しておこう。
肉眼で見る余裕もなく、ひたすらカメラで追うのが僕の紅葉ライトアップの楽しみ方になった。
東大門の威厳、その奥の紅葉参道トンネルの赤さ、怒りの真紅のような。
多宝塔レーザービームは空を切り裂き、宇宙へと放たれている、時空さえ超えて。
日本最古で国宝指定されている多宝塔に、こういう演出を施すアイディアは良いと思う。
逆さ紅葉の池リフレクション、これは湖面に反射した紅葉の影、それは美しいシーンでした。
参道で単独先頭を歩くことになった僕、無人のうちに動画や写真を撮ろうとすごいスピードで歩いて、撮って。
僕としては幸せで、光栄で、贅沢な瞬間だった。
2021年のライトアップのテーマは「平安の色と文様が織りなす雅な宵」とあって、
他ではみられない色や模様の夜演出になっていた。
サッカーボールと思いきや、これこそ平安文様の毬。
三脚は厳禁ではなく、混んでいない場所では使えるようだ、カメラマンとしてはありがたい。
参道は詩的すぎて誰もが歩くし撮るので、無人の写真を撮るのはほぼ不可能だ、最初か最後にしか機会がない。
そんなレアな無人紅葉参道トンネルを(まがいなりにも)撮ることができて、思い出深い石山寺になった。
「明けるのが惜しいほど美しい夜」が「あたら夜」の意味。
撮影をおしまいにするのが惜しい美しき夜、になった僕の石山寺撮影だった。
↑
「石山寺の紅葉ライトアップ」動画を、YouTubeにあげました!