歴史ある場所、城郭を走って登ることにロマンを感じる。
高取城(奈良県の戦国山城)を攻城するなら、高取城下町から参道を通っての登城となるらしい。
実際に走れる平地は少なくて、山登りウォークになろうが、高取城はぜひ訪れてみたかった。
標高580mのちょっとした山の頂に、立派極まりない石垣がいくつもあるのが高取城。
ありえないのだ、人力で岩石を運ぶしかない時代に、この大量の石垣を運び造った、その情熱?必要性?
それから山城なのに二の門の前には水堀があって、しかも今も残っている。
山の中腹にあるよ、どうやって水を維持しているのか、まぁ当時は貯水場所の意味もあったのだろうが
山城で水堀があるなんて意外すぎて驚いてしまう。
一番の驚きは山頂の石垣群、これをどのぐらいの労力と時間で築いたのかと空想すると、
当時の必死さ、殺すか殺されるかの残酷さに目を伏せたくなりような、歴史ロマンと美しく見えてしまうような。
高取城下町の観光駐車場に車を停めて私は走り始めた、最初は緩やかな上り坂だから走れる。
古い建築物・植村家長屋が残っている、模様と石垣に目を止め、城下町らしい名残を愛でる。
ひたすら山道を登っていく、宗泉寺は立派な構え、往時の高取城の品格だろうか。
宗泉寺から先は本格的な山登りになって、もう走るのは辛いけど、早足で登っていく、晩秋のため汗はかかずに。
一升坂と名付けられた長い登り。
20kgぐらいある甲冑や武具をつけて、この標高580mの山を登り、頂上で攻城すると思うと気の遠くなる大変さ。
猿岩が見えたら山頂は間も無くだ、そしてこの猿岩以降は門跡が無数に見れる。
まずは二の門跡、最初の写真にある通り、この石垣の前には水堀がある。
高取城の特別さを示すナンバー2が、この二の門跡+水堀だ。
二の門跡の石垣も立派、見事な苔付き具合。
国見櫓からの奈良盆地View、当時は肉眼でこの景色を見ている中に、もしも大群の行軍を見たら恐怖だっただろうな。
現代は美しい景色しか見ないが、死地を知った見張り番の恐怖を考えると想像を絶する。
門跡の多さが高取城の怖さでもある、ここで負傷した攻め手は下山もできずにどうなったのだろう。
大手門の死地ぶりよ、ここで石垣の上から矢石を喰らう悲劇ったらないよ。
長い山登りの後で、ようやく天守や本丸広場が見えてくる、どれだけの損害を食らってここに辿り着くか。
そして山頂こそ石垣の整備っぷりは素晴らしい、こんな場所でこんな防御力を発揮されたら敵いません。
建物や櫓があった往時はどんな雰囲気だったのだろうね、この目で見たかったけど叶わないか。
土豪の越智氏から筒井氏へ、そして豊臣秀長・脇坂安治の時代に大増築された高取城の本丸広場、真っ平だ。
なるほど日本三大山城も分かる、究極の恐怖心が作り上げた堅固な石垣、恐ろしい気配を感じる。
何度も繰り返すが、この石垣群が標高580mにあるなんて、到底ありえないのだから。
走って登るというか、普通に登山でやってきた高取城、下山の時は車が通れる高取城の登山道から。
ここからようやく長く走れる、まぁ下山なのできつさは全くありません。
壷阪寺という個性あるお寺が見えてきて驚く、この壷阪寺も山奥によくぞ造ったという巨大な構え。
高取城トレイルランニング、結局は下山時しか満足に走りませんでした。
高取町清水谷の道脇に続いていた古い町並みを走り抜けた時は、感動を感じたな。
歴史ある城下町というイメージを感じて、高取城トレイルランニングの終わりを飾ってくれました。
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