<歴代のマイ・トレイルランニングシューズと評価とレビュー>
ロヴェレート | ノースフェイス | ○ | ・バランスが良く標準的 | 2020年1月 |
シングルトラック | ノースフェイス | ◎ | ・全方面で本格的 | 2011年3月 |
ヘッジホッグシャドウ | ノースフェイス | ◎ | ・ランではなく普段の歩き用 | 2011年1月 |
ハードロック09 | モントレイル | △ | ・爪先が堅固 ・横幅が広め | 2010年7月 |
<ロヴェレート>
<シングルトラック>
<ヘッジホッグシャドウ>
<ロヴェレート、ノースフェイスのトレイルランニングシューズ>
初めはデザインとブランド名に惹かれて買ったロヴェレート。
ノースフェイス(ゴールドウィン社)から出ているトレイルランニングシューズ。
ベースのランニングウェアは白黒にしたいから、シューズも白黒で探していたら、ロヴェレートはまず合格だった。
以前に愛用していた「シングルトラック」というトレイルランニングシューズもノースフェイスのもので、
それは珍しく紫色であることが購入のヒントだった。
今時どのメーカーでもブランドでもしっかりした物を販売くださっているとは信じているが、
お世話になったシングルトラックへの恩返しの意味も込めて、ノースフェイス縛りで探した次のトレイルランニングシーズ。
自らで選択肢を狭めているのかもしれないが、愛着の湧いたブランドのものを購入するのも自然なことだろう。
ロヴェレートでトレイルランニングしてみての感想
<安定した防御力で、ラフなトレイルからしっかり足を守ってくれる>
・靴裏の白色部分のソールが厚く、山道で石を踏んでも足に痛みは響かない
・土踏まずの部分で着地して石に当たってもなんともない
・爪先部分がトレイルランニングシューズでは大事なのだが、しっかりガードが張ってあり、
木の根に突っかかっても指先に痛みはなく、小石程度は蹴っ飛ばせる
・靴の中に小石が入ってくることが少ないのは、間口が足にフィットするようになっているから
<バランスの取れた攻撃力で、トレイルランニングのスピードをサポート>
・318gと軽量なこと、靴が重いと感じたことはない
・靴の上はメッシュ素材になっているから風が通る、通気性が良い
素材の専門的な技術や知識、それから数値比較しているわけではないけど、
ロヴェレートは「標準的バランスが良く、万能タイプのトレイルランニングシューズ」とお見受けした。
トレイルランニング大会に出てスピードを競う、もしくはウルトラトレイルランニングで超長距離を走る、
といった用途でも十分応えてくれるのだろうが、それらは別の専門シューズがある。
だからロヴェレートはお休みの日ごとにトレイルランニングを楽しむファンランナー向けなのだろう。
2019年春の新作としてデビューしたが、ロヴェレートの名前はたった1年で消滅してしまった。
まぁ、ロヴェレートという言葉はイタリア北部の小さな自治体、
キレイな山に囲まれた場所らしいから、トレイルランニングシューズの名前としては良いのかもしれないね。
ノースフェイスと言っても設計は日本人向けにゴールドウィン社さんがしてくれているから、
本当のアメリカブランドのトレイルランニングシューズのように足の横幅が広めに設定されている、と言ったことがないのも嬉しい。
トレイルコースから通常のアスファルト道へ出てしまうこともあるが、
ロヴェレートはガッチガチに固められた鎧のようなシューズでもなく、程々の柔らかさもあるからロードでもちゃんと走ることはできる。
特別に速く走れるのでもなく、かと言って山道で歩きっぱなしということでもない、
という一般的なトレイルランナーである僕にはロヴェレートぐらいがちょうど良い。
ロヴェレートは、ノースフェイスブランドへの期待を裏切らず、バランス良いトレイルランニングシューズというのがまとめだね。
2020年には廃盤になっているから、もう新規購入は難しいと思うけど、
こうしてロヴェレートのレビューというか、評価・感想・所感をここに残しておくよ。
<小説「忍術シングルトラック」佐助・才蔵とノースフェイス>
「よいか、佐助。追手の忍びも早足、ここはノースフェイスのシングルトラックで駆け抜けるぞ」
「おう、才蔵。今は命のやり取りは無用。一息にRUNするのみ」
猿飛佐助と霧隠才蔵は、走りながら、声を出すことなく、忍びの読唇術で会話をした。
主君の真田幸村から命を受け、九度山から京の要人へと密書を届ける道中、
徳川家康が放った見張りに見つかってしまった二人、
ここは何としても通り抜けなくてはいけなかった。
山伏姿に変装している二人は、人気のある集落まで走ると、大声を上げて村人たちを集めた。
いきなり佐助と才蔵が金銭を撒き始めると、村人たちは混乱しながら銭を拾い合う。
その騒ぎの一瞬を縫って、二人は素早くノースフェイスのシングルトラックに履き替えた。
この忍術唯一の弱点は、履き替える時に生じるわずかな隙。
人目があり、混乱甚だしい場では、追手の忍びもさすがに手が出せない。
再び駆け始めた佐助と才蔵は、山越えのトレイルロードを選ぶ。
普通の忍びはシングルトラックほどの優れたシューズを持っているわけではない。
足底のグリップ力、足全体へのフィット感、その丈夫さと軽さ。
シングルトラックの驚くべき能力は、
真田幸村配下の忍びだけが持っている、特殊能力を秘めた忍具であった。
猿飛佐助や霧隠才蔵のような厳しい鍛錬を積んだ忍びには、
ただでさえ常人では考えられないほどの脚力があるのに、
そこに加えてのノースフェイスのシングルトラック。
追手も、一定の能力を買われて徳川方に雇われた忍びとはいえ、
通常のランニングシューズしか持ち合せていない以上、双方の脚力には大きな差が出ていた。
トレイルラン専門のシューズだから、シングルトラックは、どんな山道さえも厭わずに、
佐助と才蔵の足を確かに前へと進めてゆく。
凹凸のあるトレイルだって構わず、多少の坂道とて平地の如し。
とりわけ厳しいトレイルロードにかかると、
普通のランニングシューズしか履いていない追手の忍びたちは
足元を滑らせ、スピードを落とし、余分に体力を消費してしまう。
みるみるうちに佐助と才蔵の姿はトレイルの先へ先へと消えて行き、
もはや追手の忍びたちは、追跡を断念せざるを得ない状況に。
数刻の後、忍び刀も手裏剣も使うことなく追手の忍びを振り切った佐助と才蔵は、
シングルトラックを脱いでいた。
紫に輝くノースフェイスのシングルトラック、忍具にしては派手すぎるカラー。
京の町中で履いていては目立ち過ぎるが故に、忍びであることが周囲に分かってしまう。
密書の届け先はもう間近、どうやら真田幸村の使命を果たすことができたようだ。
少しだけ微笑んで、しかし油断することなく、佐助と才蔵は歩を進めていく。
トレイルランのスピードキング、何者も寄せ付けない忍びの遁術。
恐るべき忍術、ノースフェイスのシングルトラック。
シングルトラック ノースフェイス
2011/03/06 14:37:00
ノースフェイスのトレイルランニングシューズ・シングルトラック。
パープル(PS)カラーが2011年新作として発売されていたのに、一目惚れ!
女性モノばっかりステキなカラーがあるのが、今のアウトドア。
男性もお洒落にしたいのに、良い色使いって少ないんだよね。。。
やっと見つけたクールなパープルのシングルトラック、かなりステキです!
ということで、海上の森トレイルランニングに出た僕。
三角点の上にのって、シングルトラックPSをポーズ。
3月上旬、気温12℃ともなれば、絶好のトレイルラン日和です。
汗はさほどかかないから水分補給もほどほどに。
そして、クモの巣も、マムシもいないから天敵のない山走り。
驚いたよ、シングルトラックの履き心地には!
足にぴたっとフィット、自由自在に足を踏み出せるって感覚が抜群。
今まで履いていたモントレイルのハードロックも良いトレイルランシューズだけど、
たった一日、ノースフェイスのシングルトラックを試したら、違いがはっきり分かったなぁ。
物見山の山頂前後は絶好のトレイルランコースじゃないか。
今日のシューズにぴったり、ところどころに本物の「シングルトラック」があってね。
スピード感のあるトレイルランを楽しめます。
何が違うって、シングルトラックだと足の横幅がぴたり、とくる。
今までのモントレイル・ハードロックが横幅ゆったり目に作られているって、ようやくわかった。
違いが分かるトレイルランナーになれてます、ハイ、わたし。
跳ねるようにRUNしたけど、シングルトラックの中には砂も入ってきません。
しっかし、目立つパープルがキレイですよ、ノースフェイスさん。
山里を走っていると、こんな竹の橋があり、ひやひやしながら渡る。
もう梅の季節。それから、花粉がすごく、家に帰ったら目がかゆくて、鼻水がひどくて。
走れて嬉しいのに、やっかいな春の名物です。
僕のトレイルランファッションはブラック&パープル、と今年は決めたんだ。
ベースはブラックだけど、シングルトラックと上着はパープルで合わせよう。
走る楽しみだけじゃない、お洒落だって楽しむのが僕らしいと思うから。
ノースフェイスのシングルトラックPS、これは何足でも欲しいトレイルランシューズだよ。
今買ったこれを履きつぶしても、まだ販売してくれるといいなぁ。
こんなに高性能で、お洒落度の高いものは、もう二度と出てこないかも?!
ヘッジホッグシャドウ ノースフェイス
2011/01/30 09:35:00
普段使いのシューズ、基本は街を歩いて、それこそアウトドアでも履けるようなシューズを求めていた。
最近はノースフェイスに恋しちゃっているから、探してみればありました、ヘッジホッグという素敵なシューズ。
ノースフェイスだからアウトドア対応はもちろん、ほらこの通り、見るからに美しくて街でも履ける。
履き心地のテストで、海上の森を歩いてみることにしたら、朝からなんと雪。
これは二重の幸せで、ヘッジホッグと一緒に歩く喜びに、雪景色の美しさが重なってくれた。
ほらこの写真を見てよ、なんて美しい道なのでしょう。
ヘッジホッグシャドウの中でも、僕の足もとに来てくれたのは、ヘッジホッグシャドウGTX XCR ボア。
BOAシステムって言ってね、靴紐がなくて、踵のボタンをクルクルと回せば、靴紐がわりのラインが閉まって、足元でしっかりフィット。
これは便利だよ、履くときに一々靴紐を結ぶ必要がない仕組み。
海上の森・瀬戸大正池まで歩くと、一面の雪景色で、初夏に見られる湖面は痕跡もない。
雪道を歩いても、ゴアテックのヘッジホッグは水を寄せ付けず、足元がベチャベチャになることはない。
心地よいトレイルウォーク、デジタル一眼レフを抱えながら、素敵な雪化粧の森にレンズを向ける。
デザインが洗練されているからシティでも履けるし、ノースフェイスだから機能は万全、歩いても疲れにくく丈夫。
これはもう手放せないと思った。
主には普段使いのシューズなんだけど、そのままトレイルランだってできる構え。
ノースフェイスのヘッジホッグシャドウGTX XCR ボア、愛用してます。
<小説「暗号ヘッジホッグシャドウ」ノースフェイスと島左近>
ヘッジホッグシャドウ?忍びの暗号だな
東大寺の市場に貼り出されていた、ノースフェイスの新シューズ名を見て、
即座に島左近は見破った。
ヘッジホッグ=ハリネズミ、シャドウ=影。
ハリネズミは、決して自分からは攻撃しないくせに、
いざ外敵に襲われた時には、身体のトゲ(体毛が硬化したもの)を逆立て、自分の身を守る。
影とは、正体を隠しながら密命を果たす忍びそのものではないか。
ヘッジホッグシャドウの初販売をするので、
5月28日・辰の下刻に、東大寺二月堂にご参集されたし、と宣伝されている。
これは、忍びが連絡を取り合うための暗号に違いない。
そう確信した島左近は、筒井家の将として、
害を及ぼす忍びを根絶しようと、包囲網を敷くことにした。
当日、東大寺二月堂には、ノースフェイスの商人の姿があった。
この場所で売ることを誰かに頼まれたのだろう、
商人自体は忍びではない、と島左近は見抜いていた。
安定したホールド感・軽量性・防水性に優れ、RUNはもちろん、軽登山までの耐久性があり、
町中でも履けるデザインを備えたノースフェイスのシューズ・ヘッジホッグシャドウが初売りされると聞いて、十数人ほどの列ができている。
客のサイズを図っては販売しているノースフェイスの商人も忙しい。
様子を見ようと、島左近は配下を周囲に配置させたまま、自ら列に並んで、
ヘッジホッグシャドウのカラーをチェックする。
ブルー・イエロー・レッドと、定番のブラックだけではないカラーが充実。
手に取ると、ヘッジホッグのトゲのように、
土砂から足を守ってくれる薄い鎧をまとったようなヘッジホッグシャドウ。
町民姿に変装し、平和ボケした顔をしてヘッジホッグシャドウを試す島左近だったが、
一方で油断なく周囲に視線を配っている。
ふと、商品棚にひとつだけ、異様に大きな10インチサイズの箱があることに気が付いていた。
そんなサイズ、大足の相撲取りでもなければ、試し履きする客もいない。
あれだ、あの箱の中に密書が入っている。
他に異常な点がないことを確認すると、島左近は買物の列を離れる。
しばらく遠目から観察していると、幾度か普通サイズで試し履きをしていた男が、
その10インチサイズを指定して、テストもせずに買った。
島左近が合図をすると、あらかじめ用意していた通り、
配下たちは東大寺二月堂から降りて行く道へと散っていく。
裕福な商人風のその男は、ノースフェイスの買い物袋を持ち、
東大寺大仏殿の方向へと石段を下りて行った。
尾行する島左近に気付いているのか、気付いていないのか、
その男は途中の茶屋で一服し、鹿の頭を撫でて、また歩き始める。
不審な動きをするわけでもないが、相手が忍びであれば、そもそも簡単に見破れる筈もない。
油断を見せないのも島左近とて同じ。
東大寺大仏殿の手前で、先周りさせた配下たちと一網打尽にする手筈は整っている。
ふと、男は石段で遊んでいた童子たちに話しかける。
COOLなノースフェイスの買い物袋に興味を持ったのか、中身を見せて、と童子にねだられ、
男は箱を開けてヘッジホッグシャドウを童子に見せる。
「わぁー、奈良の大仏様が履くほど大きいシューズ!」と童子が騒ぎ、
「履いてもいい?」とヘッジホッグシャドウを手に取ろうとする。
男もさすがに迷惑そうな表情をして、「ダメだよ、返しな」と言い、
童子の手を撥ね退けた時、ヘッジホッグシャドウが地面に落ちてしまった。
さすがに言葉を荒げ、男が膝をついてヘッジホッグシャドウを拾った瞬間、
いつの間にか草鞋を脱ぎ棄てていた男は、
目にも止まらないスピードでヘッジホッグシャドウを履き、
BOAシステムをカリカリと巻いて、サイズを調整した。
しまった!油断した!その影のハリネズミを捕らえよ!
童子たちが呆気にとられている間にも、影のハリネズミは走り出している。
まずい、卓越した忍びの脚力に、ヘッジホッグシャドウの高性能が重なっては、
到底追いつけるものではない。
周囲から飛び出してきた島左近の配下たちが、影のハリネズミを包囲しようとする。
だが、ヘッジホッグシャドウを履いた影のハリネズミは忍びのスピード、
平地ならまだしも、丘や悪地を走られては、ヘッジホッグシャドウの性能に叶うべくもない。
影のハリネズミは春日大社の方角へと、旋風のように走り去って行った。
しばらくの後、配下たちが影のハリネズミの姿を見失った頃、
残されたヘッジホッグシャドウの空き箱に
手掛かりがないことを確認した島左近は、こう呟いていた。
あのヘッジホッグシャドウのシューズ自体に、密書が縫い込まれていたのだろう。
我が筒井家も、再び忍びに狙われる時期が来たのか。
松永久秀との争いに勝ち、ようやく我が殿・筒井順慶も大和を統一できたばかりだと言うのに。
尻尾は掴めなかったが、影のハリネズミのような抜け目のない忍びが現れた以上、
次なる戦乱は避けがたい。
敵は松永久秀の残党か、雑賀衆か。
それとも、今は表向きの講和を結んでいる、あの織田信長なのだろうか。
ヘッジホッグシャドウのように高性能で固い守りで、この大和の地を治め続けたいものだな。