アメリカのホタル(蛍)を多重露光、比較明合成してみた。
ただし場所はアメリカ・レキシントンの馬牧場、陸生ホタルになるから日本で撮るホタルの写真とは趣が異なる。
信じられないけど、水辺ではない馬牧場を飛ぶ無数のホタルたち!
ゲンジホタル・ヘイケホタルと違って、発光は数秒どころか一瞬、それは多重露光しても派手に残らない。
それでもアメリカの陸生ホタル情緒を世に紹介するため、ISO感度を上げて2.5秒のスローシャッターで撮影。
10枚を比較明合成での多重露光、豪華にはならないアメリカのホタルだが、これはこれで贅沢な一枚ね。
馬牧場に飛び交う陸生蛍は美しく、初夏の奇跡に思えて仕方がない。
ニコンD850、多重露光・比較明合成の簡単なやり方
写真を何枚か撮影して、共通の暗い部分は残し、各々の明るいところ、キレイなところだけを一枚の写真に集める。
そんな発想、カメラが手元になかったら、肉眼だけで景色を見ていたらまるでたどり着くアイディアではないよね。
NIKON D850なら、そんな多重露光・比較明合成がカメラ内のボタン選択だけで手軽にできてしまう。
長秒露光は30秒ずっとひとつなぎにレンズは目の前を捉える。
多重露光・比較明合成は5秒映して、一呼吸して、また5秒映して、
と設定回数と時間次第だが細切れに撮影したのを合成することだ。
瞬きをしないでじーっと見るのと、瞬きをしながらずーっと見るのの違い。
その差異が写真作品にどんな効果をもたらすか、加えてその双方をどう使い分けて意図的に撮るか。
僕にはそんな技術力ない、そこまで使いこなせる人ではない。
偶然に委ねてシャッフルに設定を変え、気分のまま、比較明合成をするのみだよ。
数十分も多重露光・比較明合成をしていたら明るいものが集まり過ぎてしまうが、
僕のルーティン、1-2分間の撮影なら長秒露光との差は目に見えない。
NIKON D850の静止画撮影メニューから
>多重露光>多重露光モードをON>コマ数を選択>合成モードをLIGHT 比較明合成 に。
ライブビューモードでの撮影はできないから、ファインダーモードにして、あとは三脚に固定したD850に任せれば
僕の想像力をずっと超える美しい絵を描いてくれる。
奇才だなぁ、多重露光・比較明合成。
僕はD850という静体に操られている動体なだけさ。
俺様が思いのままにD850というクリエーターをコントロールしているなんて思い上がりはやめにしている。
力まず、意図的には多くを望まず、D850の多重露光・比較明合成に託してみよう。
アイツは俺よりずっと優秀。
アメリカのホタルは、水辺ではなく、陸のあちこちで生息する。
光るのは0.5秒ぐらい、それに一か所にホタルが集中しないから、アメリカの陸生ホタルは写真映えしない。
そうはいっても、多重露光とスローシャッターで撮影すればモノになるだろう。
陸生ホタルを試し撮りしてみると、こんな感じ。
シャッタースピードは1秒程度、10枚を比較明合成で多重露光。
肉眼で見ると、感動を覚える光景だが、写真ではあまり伝わらないね。
光がスカスカすぎる、光るのが短いから帯状の光にならない。
ここはケンタッキー州レキシントンの馬牧場で、辺りに水気はない。
珍しい光景だとは思うが、やはりアメリカの陸生ホタルは写真映えしない。
あちこちにホタルがいすぎて、「ホタルを見に行く」という概念もない。
だって我が家の庭にもいっぱいいるもん、陸生ホタル。