桜の美しさの頂点に立つ、伏見十石船を異なる焦点距離で撮影してみたい、と今年も濠川水路を再訪。
超望遠レンズ・タムロン150-500mmを持っている、ライトバズーカレンズと言われる類のものだ。
50mm単焦点で撮った去年とはまた趣を変えて。
今年も川の両脇が桜満開の中を進む伏見十石舟に出逢えた。
もう桜の天井すれすれに進んでくるような伏見十石舟、これぞ超望遠レンズの世界観。
コロナがだいぶ落ち着いたから観光客が戻ってきている、それはこんな名シーンは多くの人に見てもらいたい。
桜が歓迎してくれるコースを流れるように進む伏見十石舟、あの舟に乗っている人たちは祝福される側の方。
750mmまで延長して撮影する超望遠レンズは楽しい、ついつい撮影枚数がかさむ、連写してしまう。
三脚なしでなんとか撮れる重量のカメラ・レンズだけど、数撮っていると流石に腕が疲れてきた。
桜と川がピンクに一体化していた、この中心に伏見十石舟が来る写真も撮れたが、あえて伏見十石舟なしを載せてみた。
伏見十石舟の頭上は超大量の桜、これが撮りたかった2023年の桜でした。
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「伏見十石舟」動画を、YouTubeにあげました!
2022年4月2日
桜・和船・水堀の3点が連なった時に、和風の美が完成形に近づくということは知っていた。
それの京都版、水運と酒蔵の伏見に、「伏見十石舟(ふしみじっこくぶね)」があるのを見つけた。
桜満開の夜22時、弁天橋下の船着場に行くとカメラマン数人が元気そうに、楽しそうに、撮影している。
だいぶ暗い場所なのに、皆さんが生き生きとしている様を見て、それから自分のカメラを構えてみると、そのシーンの本物ぶりに驚いた。
三脚を立ててスローシャッター、車のヘッドライトが当たって桜が白く見えた。
水路の中央に固定されている和船が主役、あれが周りの雰囲気を一気に和風に変えている。
それから1時間以上、僕は写真を撮りまくっていた、その日は朝から撮影活動しているのに、疲れは忘れて。
翌朝は8時から弁天橋下で撮り始めて、濠川水路沿いをうろうろ歩いて撮影場所を探す。
伏見であい橋で場所取りを1時間ほどして、10時前に試走してきた船で上の写真を撮影。
この一瞬が、今年の春のピーク中のピークとすぐに感じた、こんな幸せなシーンは他で存在しない。
それからは30分おきに伏見十石舟がやってくる、あれこれ試しながら歓喜の撮影タイム。
やはり望遠レンズは必要だな、標準50mmレンズしか持ってきていないから、望遠域が弱い。
とは言えども、最高画質の50mm F1.2 GMレンズでの動画撮影は最高だった。
菜の花を前ボケに入れたり。
大袈裟ではなく、水路の両端を満開の桜が縁取っていて、その中央を伏見十石舟が進む。
そういえばモーターで動く伏見十石舟には興醒めだが、まぁ手漕ぎでは難しいし仕方ないか。
京都・伏見というブランドが、この光景の美しさを増幅しているよ、和船&京都!
あの伏見十石舟の最前列から撮った動画はどんな感じなのだろう?美しくないはずがないよね。
緑の柳、ピンクの桜、白のシロヤナギ、3つの春色が揃っている。
進んでくる、寄ってくる、伏見十石舟の姿を、桜と桜の合間に入れて撮ろう。
月桂冠などのある伏見酒造の裏にある水路、当時は重要な水運だったのだろう、今は伏見十石舟で。
忘れ難き、美しいシーンの重なりは、桜満開の伏見十石舟、なんという世界観なのでしょう。
2010年撮影
京都・伏見は酒蔵が並ぶことで有名なところ。
お酒飲みではありませんが、どんなところなのか気になったので伏見を散策。
僕でも知っている月桂冠や黄桜など、有名な日本酒の酒蔵が並ぶ、レトロな雰囲気。
地下水に恵まれ、京・大阪を結ぶ港町だった伏見は、水の美しさに溢れている。
酒蔵の木造建築物との相性が良い、写真に撮っても映えるのが酒蔵の木肌。
飲めもしないのに、本当に美味しい酒を求めて、酒蔵をウロウロして買ってしまった。
あの坂本竜馬が暗殺された舞台で有名な寺田屋が今も残っている。
伏見の船着場そばの旅館で、竜馬たち幕末の倒幕派志士は何を語っていたのだろう。
そんな場所が今もあり、伏見の不思議さというか、ユニークさは他の京都にはないな。
水に恵まれた場所で、酒を片手に、倒幕の大志を語る。
なんだか大きな志がここ伏見には残っている気がしていたよ。