那智の滝

2023年5月4日
那智の滝と三重塔こそ、日本の美を体現した写真撮影スポット。
僕はずっとそう思っているよ。
熊野古道の終着点、山の神様のイメージの極みみたいなもの、それをカメラに撮る喜び。

真っ暗な中、30秒間のスローシャッターで撮影した那智の滝と三重塔は上の写真見たくなった。
那智御瀧は白い線として流れて、手前の三重塔を、熊野の深い森が包んでいる。
完成された一枚の絵。

大雲取越へと歩く前、朝の那智の滝と三重塔の写真。
困り事は写真撮影スポットが乏しいこと、修行の場だから仕方なしだけど、カメラマン向きではない。

誰でも撮れるカメラ撮影スポット信徒会館横の展望台からスマホで撮ると、上のような感じになる。
非公開の信徒会館内に有料でも入れる方法があったら良いのに・・・。
有名な写真家にでもなって、招いてもらうしかないか。

この時は7年ぶりの那智の滝と三重塔の再撮影機会、不変の色と光景であって欲しいと未来に願うよ。
2016年9月15日
日本の美を写真に撮る旅を続ける僕、あるインターネットサイトで見かけた一枚の写真がずっと気になっていた。
朱色の三重塔、滝、深い森。それは青岸渡寺と那智の滝の写真でした。

ちょうどこの上↑の写真で、これが撮れる場所に僕はどうしても行きたかった。
自分のカメラとレンズでこの1枚を再現したかった。

日本の美をイメージさせる朱色、新倉山浅間公園なみに日本を体現している。
なんとも美しい和様風景ではないか。

そう興奮しながら訪れた青岸渡寺と那智の滝、そこには1つ落とし穴があった。

上の画像に入れた文字のように、ベスト撮影スポットには入れない。
ウェブ上の写真はこのベスト撮影スポットからのもの。
僕の写真はベター撮影スポット(宿坊 尊勝院の建物手前)からのもの。
カメラマンにとって、その違いは大きい。

それはあんな狭い場所に大勢の一般客が詰めかけたら危ないとは思うが、
写真ファンとしては残念、あのアングルの一枚が欲しかった。
青岸渡寺境内にある「那智の滝 展望地」の隣の立ち入り禁止の建物、あそこが紛れもなくベスト写真撮影スポット。
まぁ入れないから、普通の人は撮影できないけど。

青岸渡寺や那智の滝自体はほぼスルーする僕、あの満額の1枚を撮りに来たが願いは叶わず。
何割か差っ引かれた写真しか撮ることできなかったので、心残りが生まれていた。

熊野本宮大社と同様、格式の高い熊野三山のひとつ・熊野那智大社。
朱色の使い方がキレイね、ありがたさが自動増し。

深い森の中、車がなかったら到底たどり着くことが困難な場所、神が住む地域に思える。

一番のアングルで撮れなくても、なんとか工夫して絵になったか、青岸渡寺と那智の滝の写真。
自然の中、とりわけ森や滝には神様を見出してしまう日本人の心にぴったりと当てはまる美しい場所だった。
2016年9月15日
熊野古道 写真撮影スポットまとめ 熊野三山・峠・熊野川
どうしても「熊野古道」の響きに惹かれる。
山深い熊野という見知らぬ土地、高野山や吉野山からの修験の場、そこを繋いだ古道。
自然と調和した神道の匂いが濃い。
離日着米前、最後の写真旅は熊野古道の写真撮影スポット巡り。
青岸渡寺と那智の滝の組み合わせは絶妙だ、背景の尽きない森の色合いもあって写真映えする。

熊野本宮大社の大鳥居、シンプルなのに存在感があるのは何故?
大社の名前効果、素朴な自然の中にあえて立つ姿、大きいのはありがたいこと。

渡らなかったけど谷瀬の吊り橋、ちょっと惜しいことをしたか。
熊野川(十津川)の存在感が凄いと感じた熊野ドライブ旅行でもあった。

足元の古道をフルサイズ一眼レフで本気撮りする僕、熊野古道の石道ならベスト撮影スポットは松本峠で間違いなし。

熊野川の蒼さ、この色合いを導いたのが熊野の自然というか神秘さ。
中辺路、丸山千枚田、熊野古道の写真撮影スポットは他にもあるか。
山と海に囲まれたミステリアスな場所。
深い日本の自然情緒を知って、まもなく僕はアメリカへと旅立つ、締め括りの旅行としては最高のものだった。
大雲小雲取越
2023年5月4日
やり残したことを思うと、熊野古道の最難関のひとつ、大雲取越・小雲取越をトレイルランニング風に走りたいと思った。
結果は大成功・大満足の36km/9時間の冒険RUNになった、その記憶をブログに残して、いつか自分で見返そう。
この10年ちょっとでやってきた古道ランニングの最高傑作のひとつになったからね。

朝5時半過ぎ、大門坂の駐車場で僕は目を覚ました。
あたりは明るくなり始めている、今日は帰りのバスの時間が決まっているから、朝から距離を稼いでおきたい。
一方で今日のお相手は強敵間違いなしだから、若干の警戒、思い切って車の外に出て歩き出す。

6時に大門坂を通過、いきなりの景色の良さ、往時の景観の維持保存具合にカメラが出てしまう。
古道を走るといってもカメラマンの楽しみも捨てられない私はα7Cを持ってきている、RUNに相応しくないフルサイズカメラ。

なかなかのレベルで古道ランを楽しみ、なかなかのレベルで写真撮影を楽しむ、この2つ両立させるのだ。
こんな景色の中を走るだけじゃもったいないよ、せっかくなら良い写真を撮りたい。

スタートから厳しい登り坂を上がって、更には那智山表参道の石段を登り切る、熊野那智大社にご挨拶だ。

青岸渡寺を通って、あの那智の滝の写真撮影スポットまで行って満足の一枚を撮る。
これで僕は大雲取越・小雲取越に向かうことができる、ここまでが観光気分。

かけぬけ道・ 雲取越登り口を心軽やかに歩き始める、ここからもう引き返せない登り道の連続になるだろうに。

最初から最強のお相手・大雲取越にあたる。
とは言っても、今回は那智山→大雲取越→胴切坂→小口のルートだから、胴切坂が下り坂になる。
この逆の小口→胴切坂→大雲取越→那智山の、胴切坂が上り坂になるのが、本当の悪魔コースだと。

那智高原を越えると大雲取越が本気を出してくる、容赦のない登り坂、ずっと、ずっと登りが続きます。

舟見茶屋まで一気に登ると疲労の塊を感じて休憩に入る、大門坂から2時間登りっぱなしだった。
那智勝浦の港と海が見える!
反対方向からやってきたベテラン旅人とお話しした、ずっと山と森だったのが海が見えてゴールを感じると。
なんと高野山から数日かけてきたツワモノ、それっていつか僕がやってみたいと思った本当の最強コースではないか。

トレイルの美しさに圧倒され始める、この立派な石畳がずっと続くのだ、どれだけの労力かけて整備?

苔むした可愛らしい巨石が出てきたり。

特徴ある三角の石畳、その意味を教えて、考えても分からなかった。

林道合流、清流と並走したアスファルトの道に出たら、僕はやっと走り出した。
時間を稼げるかと思ったら正解で、地蔵茶屋跡までまぁまぁの下り坂が1km以上に続いた。

驚いたな、地蔵茶屋跡近くの小屋は無料で使わせてもらえるし、こんなに整って綺麗。
地元の方の熊野那智山リスペクトの賜物だろうか。

この地蔵茶屋跡には飲み物の自動販売機があります!
大雲取越を歩く人には朗報としか言いようがない、那智山と小口の間には、この地蔵茶屋跡にしか自販機ないです。

休憩の後、土の道へと戻り、そこから登り坂が続く、もう疲労感だいぶあるのに。

陽が差し込んでくる時間帯、森の中が明るく美しく輝く、永遠と続く登り坂なのですが。

石倉峠でアメリカンな英語を話す方と英会話を交わす。
朝6時半に小口を出てきたという、この後ずっと外国籍だろうハイカーとすれ違う。
その数が半端なくて、小口まで100人は行き交ったのかな、日本人は10人もあっていないのに。
確かにこの大雲取越の雰囲気、時代の越え方は奇跡だよね、妻籠馬籠の中山道も素晴らしかったが、それ以上。

越前峠を越えると、僕は下り坂に入った。
長かったよ、膝への疲労蓄積があるし、心も折れそうになって。
そしていよいよ胴切坂へ入って、でも完全な下り道だから厳しさはないけど、
すれ違う外国人ハイカーの表情の疲労ぶりを見ると、この胴切坂の凄まじさが伝わってくる。

終わらないのだ、いくら降ってもずっと終わろうとしないのだ。

旅籠跡を過ぎて、有名な「円座石(わろうだいし)」に着く、この苔のキャンバスに3つの梵字。

これはスマホのカメラではなく、フルサイズカメラで撮りたかったから、わざわざSony α7Cに単焦点レンズつけてきて納得。

2kmぐらいの大門坂 + 14.5kmの大雲取越 を5時間15分で抜けた。
正味走ったのは林道合流の1kmちょっとと、小口直前の緩やかなくだりだけ。
トレイルランニングでは無くなってきたな、カメラマンによるハードなトレッキングブログ。

小口の下界に降りてくると、そこには自動販売機があり、民宿があり、キャンプ場に清流がある。
確かに中間点としてここで1泊するのが順当だろうが、ハードなトレイルランナーを目指したい私はこのまま小雲取越に突入する。
身体は大丈夫だ、なかなかの疲労具合だけど、過去の冒険ランニングを考えれば続行できる。
足を攣るのが怖いので、小林製薬の「コムレケア」を持参、アミノバイタル・一本満足バー・おにぎり。
それにしても、大雲取越の大冒険感には痺れたよ、まさにいにしえの旅人になれた。
小雲取越13kmは、大雲取越よりは急坂ではないし、まぁ同時に見所も少ないのだが、ダラダラと歩けば到達できるだろう。
問題は自分の足だ、途中棄権しようにもエスケイプできる場所がないから、とにかくゴールの請川まで歩き切らねば。

大雲取越から小口まで下った分、小雲取越の序盤は登り坂の連続、それも桜茶屋跡までの辛抱。
そんなことを、小口で雑談したハイカーから聞いたけど、その通りでした。

もう気合いで歩き切るしかない、カメラに手を伸ばす時間も少なくなって、ひたすら先へ先へと。

この大雲取越・小雲取越で一番楽しみにしている絶景「百間ぐら」を晴れ間に見れそうだから、それだけをモチベーションに。
どうやら請川を16時ぐらいのバスに乗れる確証が出てきた、今のペースなら。

桜峠までは厳しかったけど、その後はまぁまぁなだらかな道、大雲取越とは異なります。

平坦な道に出るとランニングする気力体力が残っている、これで大雲取越・小雲取越をトレイルランニングした、という実績を残せた。

小雲取越スタートから1時間50分で、百間ぐらに到着。
もっと開けた場所かと思っていたら、わずかな空間なのね、ほんの偶然に生まれた絶景ビューなのね。
ここをα7Cのフルサイズ画質で撮りたかった、その願いが叶って幸せでした。
百間ぐらから請川までは平坦、もしくはくだり坂だったから、一気にペースを上げて半分以上は走ってクリア。
最終的に、小雲取越→請川の13kmは2時間55分で突破しました。

トータルだとこんな結果になったと思う。
| 6:00 | 9:30 | 11:30 | 14:00 | 15:30 |
| 大門坂 | 地蔵茶屋跡 | 小口(着) | 百間ぐら | 請川バス停 |
| 0km | 11km | 17km | 28km | 36km |
大雲取越→小雲取越の一日走破できる、できるけど、所要時間の割に楽ではない。
時間だけ考えれば、暗くまる19:00まであと3時間は活動できるように見えるけど、やはり凹凸ある雲取越だから疲労感は強い。
請川バス停から新宮まで1時間のバス、そこから那智駅までの電車乗り継ぎが長かった。
道の駅なちの日帰り銭湯で汗を流し、那智駅18:18の最終バスで大門駐車場到着が18:30とギリギリのスケジュール。
やはり請川には16時前にはゴールしないといけない、なかなか厳しいコースですよ、大雲取越→小雲取越の一日走破は。

↑
「大雲取越・小雲取越」動画を、YouTubeにあげました!
2023年5月4日
橋杭岩の夜景撮影、真っ暗な夜にスローシャッターで撮影してみた。

まぁまぁ面白い絵になるけど、やはり朝日を受ける橋杭岩を撮影するのが良い気がする。

道の駅くしもと橋杭岩の駐車場に停めて、そこからすぐに撮影できるのは良いね。
