詩的日記

ソルトレイクシティ・テンプルスクウェア観光、見習い芸術家の冒険7話

8月29日(木)

  2時から5時まではなんとか眠れることができた。ディーポのベンチで眠るのも、人生で数度しかない貴重な体験なのだろう。そう考えれば決して悪いことではない。無理矢理だがそう考えればなんとか眠ることもできた。

5時を過ぎると一般客も入ってきてディーポ内がざわつき出した。落ち着かなくなって僕は起き上がる。どんどん人が入ってくるのに紛れて浮浪者風の人が入ろうとして、係員に止められるのを見た。やはりバスディーポは安心できない場所なのか。飛行機→列車→バスの順で利用者層が変わると聞いていたが、本当にそれが分かってくる。

  中途半端な睡眠だったから身体中がだるい。人も多くなってきたのでもう寝る訳にもいかないし、本を読んで時間をつぶしていた。7時近くになりようやく外も明るくなってきて、安心して歩くことができる時間帯になった。さぁ、待ちに待った冒険の時間がやってきたぞ。

  デイパックひとつを背負って元気に歩き出した僕だったが、浮浪者らしきうるさいオバサンがすぐにまとわりついてきた。何を要求しているのか、ぶつぶつと小さな声でただ話し掛けながら後に付いてくる。無視してもつきまとわってくるし、早足で歩いても追ってくる。何を言っているかさっぱり分からない。朝の憂鬱な僕は「うるせェ!」の日本語で一喝!それで邪魔者の足は止まった。こんな時、日本語の威力は抜群だ。

  ディーポから歩き出すこと10分、僕はこの街に惚れていた。清潔な道。整理された街並み。豊かな緑。――ここはなんという美しい街だろう。

  朝早過ぎてまだ見学時間ではなかったが、テンプルスクウェアというモルモン教の聖堂の敷地内を歩いていた。そのCLEAN&GREENさに僕はすっかり心を奪われていた。かつてこんな美しい街を僕は知らない。人間の高潔な意志によって整備された美しい街並みだ。僕はモルモン教というものを全く知らないが、この街並みがモルモン教の理想を反映したものならば、僕はモルモン教のことを知る必要がある。それ程見事な街並みなのだ。

  ユタ州議事堂のツアーは朝早くからやっているらしいのでそれに参加しに行くことにした。歩いていて目に入る街のどこもかしこもが美しい。朝の厳かな空気が良く似合う、最高の朝の散歩だった。

  街中からしばらく歩き、小高い丘を上がるとユタ州議事堂が見えてくる。これがまた見事な建物だった。市内の宗教色がかかったものとはまた違う。美しいことは共通しているが、別の風格があった。国家の国会議事堂に匹敵するような威厳のある建築物なのだ。州単位の力が強いことを象徴・証明しているような建物だ。

  中に入ってツアーを申し込む。無料なのが嬉しいし、朝早いからかその回の参加者は僕一人だった。ガイドのおばさんは容赦なく物凄い早口英語で説明してくれたので、僕はちっとも理解していなかった。

  内装も素晴らしかった。大理石の階段や柱。間接照明や彫刻や絵を見るとここが事務所だとは思えない。パイプオルガンのある集会場もあった。あの外装といい、この内装といい、この荘厳な建物はモルモン教の建築物に対抗しているのだろうか。そうだよな、あれだけ見事な私的建物が市内にあるのに、公の建物が引けを取っていたら州の面子にかかわるからね。

いやいや、違うぞ!そんな器量の狭いことを考えていてはいけない。モルモン教の建物と州議事堂、互いが互いの美を競い合っているのだ。互いに刺激を与え、互いに影響を受けつつ、それぞれ更なる向上を図っているのだ。嫉妬ではなく、共演だ。そこを勘違いしてはいけない。

  この建物ひとつに三権、司法・立法・行政が全て入っている、とガイドに説明される。それが意味することは分かった。日本とは違い重要機関がここに集約されていることで何かしらのメリットがあるのだろう。そう思ってとりあえず驚いておいた。

この州議事堂の外には日本から贈られた桜の木があるとガイドさんが余談で話してくれた。ここにも春の桜を愛でてくれる意識があるのか。それがすなわち日本を好きでいてくれているように思えて僕は嬉しかった。

  全部の説明を聞き終えると、僕専属のガイドさんに丁寧にお礼を言って州議事堂を後にする。正面出口から階段を降りる途中で、僕は振り返ってため息をついていた。建物から受けるこの荘厳なイメージ。だが、建物の内の人たちはフレンドリーな雰囲気に溢れていた。重厚なハードに、楽し気なソフトが同居している。日本にはこの組み合わせは有り得なかったように思う。有り得ないとは断言しないが、少なくとも僕は出逢ったことはなかった。

  ユタ州議事堂での小冒険。ここでも僕は言葉を詠んでいる。

     ソルトレイクシティの街並みを見渡すに充分な権利がある

                                         ~ユタ州会議事堂

  州議事堂の丘を下り、僕は再び市街へと歩いた。ショッピングモールを見つけたので中を冷やかしてみると、フードコードで日本食屋を発見した。懐かしさの余りスキヤキ丼なるものを頼むと、ドえらいのが出てきた。ご飯の上に豚肉と野菜炒めが大量に乗った、やけにボリュームだけある食べ物。しかも僕の大嫌いなマッシュルームが丁寧に一杯敷き詰められている。顎を外さんばかりにびっくりしたが、元気な僕はマッシュルームを除いて 全部食べてしまった。ティーバッグの日本茶なんてものまで付いてきたので、ちょっとだけ幸せな食事を取った。

  9時過ぎになりようやく活気が出てきたテンプルスクウェアに戻り、入口のシスターに日本語のツアーがあるかどうかを尋ねた。するとシスターはYes!と即答し、その場で内線をかけて連絡を付けてくれた。北口に行って日本人のシスターが来るのを待ってね、と案内された。

彼女は僕の汚い格好に興味を示したらしく、僕のことを聞いてきた。彼女が期待した通りだったのだろう、僕が冒険旅行の最中だと言うと、その若いシスターは興味津々の表情になった。僕がしているような国立公園の冒険旅行をしたい、とシスターは言う。えっ?シスターもそんなことするんだ~と単純な僕は思った。

あぁ、そうか!尼寺に入っている尼さんのイメージで考えてはいけないのだろうね。きっと現代のシスターにとっては普通のことなのだ。若者は職業に関係なく若者だろう。自分自身に近い感覚で思ってみればきっとそれでいいのだ。

費用は一日どのぐらいで見積もればいいのかを聞かれたので丁寧に答えてあげた。私もお金を貯めたら必ず冒険旅行に出る~と彼女は言っていた。それを聞いた僕はつい嬉しくなってしまったのだった。

  その後、指定された北口に行ってウロウロしていると、背後から「こんにちは~」という日本語が聞こえた。振り返ると、日本人のシスターが微笑んでいた。お名前はノマさん。久しぶりにしゃべる自分の日本語がぎこちなくてちょっと驚いた。

  一対一で聖堂の中を案内してもらい、色々と話を聞かせてもらった。彼女は真剣な質問を僕に投げかけ、こちらも100%本音で応えるというやりとりをしていた。日常会話では使うことのない言葉を多く使う会話だった。交わした幾つかの質問の中で、ひとつ気になるものがあった。

  「どんな時にあなたは安らぎを感じますか?」とノマさん。

  「自然と向き合っている時です」と僕。

  「それは何故?」

  「―――――」

考えたことがなかった。考え込んでしまった僕に彼女は淡々と説く。自然は神が創った「もの」であり、その自然を見て得ることができる喜びは、人間が造った「物」を見たことでの喜びとはまた違う場所にあるから、と。欲しい「物」を手に入れた際の喜びとも違い、元々そこにある「もの」、神が創造したことでそこに存在する「もの」を見ることが最高の喜びなのです、と説明してくれた。

その神がモルモン教に関係するものかどうかは差し置き、僕は彼女の言ったことに大賛成だった。イエローストーンでは自然の創作芸術を見て感動の連続だったことを思うと、確かにその通りだ。僕が一番の喜びに感じていたのは自然だった。

  俗世間で暮らす僕にとって彼女の話はピンとくる部分が余り多くなかったが、とにかく心が籠った彼女の言葉に逐一斬新なものを感じていた。僕たちは真剣な会話を続けた。僕も大真面目、元より彼女は本心でぶつかってきている。お互いが真剣だったから、お互いに理解し合えたと思っている。話を重ねるにつれ、何か相手に自分と共通する真摯な部分を見出していたのはきっと僕だけではないはずだ。

  モルモン教とはどういったものなのかも説明してもらった。とにかく家族を大事にする、と言われたのが強く記憶に残っているが、あとは記憶にないからよく分からなかったのだろう。モルモン教に関する資料なども見せてもらいつつ、建物の中を歩きながら色々な会話をした。

  この方は本当に真剣に会話をしてくれる人で、そして温かい心の持ち主だと感じた。特にモルモン教を強要しない所が素晴らしい。異文化の者同士の共演、という深い理解を持っている方とお見受けした。これは滅多にできない体験だった。貴重な出逢い、大自然の偉人たちにも引けを取らない嬉しい時間だった。彼女と言葉を交わす一時一時が大事だと思っていたのだ。

  色々勉強させてもらったそのノマさんとも最後は握手してお別れだ。これは本物のNice to see youだろう。お逢いできて、本当に光栄でした。きっと彼女もまたそう思ってくれていた、という実感がある。僕の対応の仕方も真摯で、嘘がなく、彼女に恥ずかしくのないレベルだったと思う。有意義な時間をありがとうございました、ノマさん。

  ――ここから書くことはオマケです。最後にノマさんがノートを差し出し、住所を書いて下さい、モルモン教の本を差し上げますよ、とおっしゃるのでその通りにした。モルモン教自体に具体的な興味はなかったが、ノマさんのような方もいらっしゃることだし、何か新しい考え方を勉強できると思ったからだ。

数ヶ月後、シアトル郊外のホームステイ先にモルモン教シアトル支部の方が二人、僕を訪ねて来た。取り次いだホストファミリーは警戒した目で彼らを迎え、しかも玄関先までホストファミリー全員が出てきて僕の応対を見ていた。僕にも警戒の目を向け、僕が本だけをもらって彼らにお帰り頂くと、ホストファザーはすぐさま「お前がモルモンを信じるのなら、それはそれでいいんだよ」という意味深な言葉まで僕に言った。僕の心はいつも通り自分だけの空を飛んだままで、何を誰に影響された訳ではなかったのだが、モルモン教に対するこの国の一般的な意識を垣間見たのだった。

  さて、本題に戻ろう。その後、ノマさんから教えてもらったパイプオルガンコンサートの時間が迫っていたので急いで会場に向かうことにした。会場であるタバナクル大礼拝堂に入ると、僕はこの冒険旅行で何度目か、何十度目かのため息をついた。

  なんだ、これは!礼拝堂の丸天井の空を巨大な黄金の蝙蝠が飛んでいるかのように見えた。その金色の蝙蝠こそがパイプオルガンだと分かって僕はまた驚く。まるで金色の塔、ちょっとした仏教遺跡のようだ。確かに、これならば世界最大級のパイプオルガンと呼ばれる訳だ。間もなく演奏者が席に着いたが、人間が米粒のように見えるそのサイズはおよそ楽器だとは誰も思わないぞ!

  会場がまた凄い。ざっとデーターを紹介してみよう。このモルモンタバナクル大礼拝堂は一度に6,500人を収容することができる。ただ大きいだけではなく、この会場には最高の音響効果が備わっていて、わずかな音でもその優れた音響効果で拾ってくる。やたらと会場が広く見えたが、それは天井を支える柱が一本も使われていないことも原因のひとつだ。建築技術にも当時最高のものが使われているから柱を使わずにいられたのだろうが、この大礼拝堂が1867年の時点で完成していたというから驚きだ。ちなみに、モルモン教徒自体は1847年の7月にこの土地へ入植してきたのだから、20年の間にこれだけのものが創り上げられている。パイプオルガンには計11,623本のパイプが使われており、高さは21mもある。

  6,500人も入ることができる堂内だが、かなりの椅子が埋まっていた。僕が口を開けながら上をジロジロ見ていると、音楽が始まった。僕は音楽が好きだ。ロックミュージックしか聞いていないが、心を開放した時は音楽の魅力が分かるのだという自信がある。その音楽が何を訴えたいのかも分かると思っていた。

  僕は心を全方向に開放し、流れてくる音楽を自分の中に取り入れようと感性を澄ませた。音響効果によって会場全体から発せられているかのようなパイプオルガンの音。厳かな音色、しかし腹の底まで染み込むかのようにパンチの効いた音量だ。堂内の空気は、あっという間にパイプオルガンの世界に包まれた。

  不思議なことはあるものだ。一曲目を聞き終えても僕の感情は何も反応もしない。何も言葉は浮かんでこない。何も心の琴線に触れない。全く、不思議なことがあるものだ。2曲目から僕は心を開放した。意識を集中させてパイプオルガンの音色に耳を傾けた。すると少しずつ意味らしいものが身体中に染み渡ってくるではないか。そこではこんな言葉を僕は詠んでいる。

          自信と尊厳の音

            パイプオルガンは未来の伝説のしらべ

                             ~パイプオルガン・コンサート

  CDアルバムの一曲目に入っているインストの序曲のイメージと重なる。アルバム全体のコンセプトを象徴し、聴く者の心を一気に別世界に連れ去るための始まりの曲。パイプオルガンの音に感じたキーワード、それは「自信」と「尊厳」のふたつだった。そしてそのキーワードはこのソルトレイクシティの街全体から受けるコンセプトと同じものだと気が付いた。この街の人々は自分たちの生き様に絶対の自信を持っているのだろう。できそうでなかなかできないことだ。僕はもっともっとモルモン教のことを学ぶ必要があると思った。

  モルモン教徒がどんな歴史を経てこのソルトレイクシティに移ってきたかの物語を映画で見ることができるというので、僕は無料チケットをもらって会場に向かった。それにしてもここは大聖堂にしろツアーにしろパイプオルガンのコンサートにしろ、なんでも無料で開放されている。これも余程の自信がなくてはできないことだと思う。長い将来を想定して、それだけの投資をする価値があると思っているのだろう。その姿勢をもっと勉強させて欲しい。

  道路を挟んだ別のビルで映画は上映されていた。無料ということで多くの人が詰め掛け、館内は大賑わいだった。マーケティングの面でもここはなかなか上手い。無料なので結局は大勢の人が集まる。

  映画の話自体はラブストーリーじみていて余り重くはなかったが、モルモンの人たちがその重ね重ねの迫害を越えて今の栄光を掴み取ったのだということは分かった。僕は彼らに最大級の敬意を捧げたい。あなたたちが手にした栄光はこれ程の美しい街となり、人に感動を伝えている。モルモン教の教えは理解していないが、この街に見た素晴らしさは本物だ。

  自分たちの教えを絶対の世界とはせず、他人に強いることはしない。過去の恨みを見せずに、今こうしてスクウェアを万人に無料開放している。これはモルモン教の心の広さ以外の何ものでもない。白く美しい街並みが、その心を象徴している。これはとても素晴らしいことではないか!

  宗教や思想の枠を越えて、心ある人が求める理想には似通ったものがあると僕は信じている。誠実さ。真摯さ。真面目さ。潔癖さ。清廉さ。真心。妥協を許さぬ強い意志。あぁ、僕が尊敬する対象からはいつもそんな言葉を感じることができる。ただ、細かな方法が違うだけだ。似ている、よく似ている。

  何だってそうだ。誰だってそうだ。集団として大きなイメージに膨らむと非難されがちになるが、いつだって末端の個人には素晴らしいものがある。最近の若者だとかモルモン教だとか、例えばそういう大雑把な言葉が含む社会的なイメージには悪いものが含まれている。

しかし、例えば僕という一個人や、シスター・ノマという一個人と直に逢ってみれば、誰もが素晴らしいと思うはずなのだ。そうだ、せめて冒険旅行中はしっかり見るべきものを見よう。幻影に惑わされて本質を見逃してはならない。

  この街からはモルモン教の美しい生き様が見える。だが、昔はこうではなかった。悲惨な運命にさらされ続けた歴史がある。そういう大きな挫折を味わったからこそ、今日こうしてモルモン教は輝くことができるのだと思う。僕はそのことを深く心に刻み込んだ。

  近くの26階建てビルの屋上でこの付近を一望できると聞いて、僕はそこへ向かうことにした。これまた無料の高層エレベーターに乗り、展望台に上がる。ドアを開ければ、そこに御伽の国が見えるではないか。あぁ、僕の心がまた衝撃を受けている!

  なんという計画された庭!なんと上手に理想が散りばめられた庭!ガラスの外には、東京ディズニーランドのシンデレラ城のような清潔感のある城を見ることができる。その周りは緑一色だ。この緑はテンプルスクウェアとその庭だ。上から見ると、可愛い円形をした木が緑の芝生を床に2列に並んでいる。可愛いな。現存するお伽の国。とても素敵な景色だ。あぁ、そうか。ここは地上からだけではなく、こうして天から見る時にも美しく映るように設計されていたのだ。

  ソルトレイクシティとモルモン教。あなたがたはとても美しい。現実の世界から踏み外しそうな程、奇麗だよ。その美しさから、僕はあなたがたの優しい心を感じ取る。今を輝く栄光を感じ取る。あぁ、羨ましい。いつかはこの僕も、これ程の栄光を掴み取るのだ!

     白く気高い街並みは

       痛みを許せる優しい心

                                     ~テンプル・スクウェア

     自分を超え痛みと哀しみを背負った分だけ許される栄光

                                     ~モルモン教

  大好きになったこの街にも別れを告げる時間が来た。ソルトレイクシティー発デンバー行きのバスは19時の出発だ。時間が迫ってきたので僕はテンプルスクウェアの庭を出てバスディーポの方向へと歩き出す。今朝歩き出して10分で感動したこの美しい街を丸一日かけてたっぷり勉強させてもらった。なんと貴重な出逢いだったことか。

この個性的な街に出逢うことができたのは感動以外の何ものでもない。異種格闘技戦だった。属性の違う者同士における真剣勝負だったと思う。本当にありがとう、ソルトレイクシティ。ありがとう、スクウェアテンプル。気高く輝くこの街のことを僕は決して忘れないだろう。本当に、忘れられないだろう。最後の別れは手を振って、僕の血肉となってくれたこの街に大きく手を振って、僕はバスディーポの中に入った。ソルトレイクシティでの冒険は内容の濃い最高傑作だったよ!この街を選んだ自分自身に感謝したい。

  バスのシートに座ると、自分が寝不足だったことをようやく思い出した。ソルトレイクシティの街中を走っている時は窓の外をずっと眺めていたが、市外に出た途端隣の席に横になって眠りに落ちた。信じられないくらい深い眠りだった。なんと、デンバー到着までずっと眠っていたのだ!起きるのはバスの休憩の時ぐらいで、あとは本当にずっと眠っていた。余程気力と体力を使い果たしていたのだな。これは大往生だ。最高の冒険をやり遂げたことの証拠だと思う。大満足のまま、朝まで楽しい眠りを貪った。

  ユタ州ソルトレイクシティ、こんなに美しい街はなかった!この街こそ、僕が冒険旅行で探していたきらめきのひとつだった。感動をありがとう!またいつか、お逢いできる日もあるだろう!




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